腎不全と透析治療の専門サイト |
腎不全について
腎臓機能障害は、体内の老廃物を尿として排出できず血圧の調整やビタミンD活性化ができないなどの症状が現れる病気。
急性は、一過性で全快するが、慢性の場合は、人工透析などの治療が必要となった場合、病院との長い付き合いとなるので医師をはじめとしたスタッフとの信頼関係が大事になってきます。平成19年12月末の透析患者数は前年より1万人増の約27.5万人、北海道は、600人増の13,500人にのぼります。
分類 | 内 容 | ||||||||||||||||
3Dプリンターで人工血管 佐賀大が透析患者に異例の移植へ
佐賀大の中山功一教授(臓器再生医工学)らの研究班は12日、人間の細胞から立体的な構造体を作る「バイオ3Dプリンター」を使ってできた人工血管を、人工透析患者に移植する臨床研究を実施すると発表した。順調に進めば、来年4月ごろに移植を始める。佐賀市内で記者会見した中山教授は、世界的にも珍しく、異例の研究になると説明した。 |
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京大とアステラス、ips細胞で腎不全治療。マウスで成功アステラス製薬と京都大学iPS細胞研究所(所長・山中伸弥京大教授)はiPS細胞から作った腎臓細胞で急性腎不全の治療に成功した。マウスを使った実験だが、iPS細胞で腎不全の症状を改善したのは初めて。早期の臨床研究を目指す。 京大の長船健二教授らはヒトのiPS細胞から作った腎臓の細胞を、血管を縛って腎不全を起こしたマウスに移植した。移植しないマウスは急性腎不全を起こしたが、移植したマウスは腎機能の低下が抑えられた。ほかの動物で安全性や有効性を確かめ、2025年以降に臨床研究につなげる。iPS細胞を使った患者治療では、昨秋に理化学研究所などが目の難病で世界初の手術を臨床研究として実施した。ほかにも京都大学がパーキンソン病、大阪大学が心疾患でそれぞれ治療を計画している。 (2015/3/14) |
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「札幌腎臓病患者友の会」のHPが公開されました。 「札幌腎臓病友の会」のHP が公開されました。まだ、内容は制作中のようで、これからが期待されます。 (2011/6/6) |
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腎臓機能障害 | 今のところ慢性腎不全を完治させる決定的な方法はありません。しかし、腎不全の早期診断と、適切な治療により進行を極力遅らせることが可能になってきました。 | ||||||||||||||||
腎臓移植、待機日数14年以上 腎臓移植には、親族から臓器提供を受ける生体腎移植と、脳死または心停止した匿名のドナーから提供を受ける死体腎移植があります。日本で行われる腎臓移植は生体腎移植が全体の8割程度を占めていて、親子」や兄弟・夫婦などの親族間の移植がほとんどを占めています。臓器移植法の97年施行に伴い、国内で死体腎移植を受けるためには、日本臓器移植ネットワークへの登録が必要ですが、移植機会の公平性を保つためだ。ドナーが現れた場合、登録者には血液型の一致を前提に臓器の搬送時間、白血球の型の適合性、待機日数に応じてポイントが加算され、高い方から優先的に移植手術を受けるか意思を確認する仕組みになっています。さらに、いままでは臓器の提供が少ないために移植手術に至るケースは極めて稀で、全国の腎臓移植希望登録者数は2010年5月末で1万1795人に対し、移植件数は毎年150人前後にとどまり、登録者の待機日数は平均で14年以上に及ぶ状況です。 |
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透析の方法 | 透析の方法は大きく分けて、血液透析と腹膜透析の2つがあります。血液透析は機械に血液を通して濾過するもので、腹膜透析は自分のおなかの膜を濾過装置として使います。血液透析を行っている人が圧倒的に多く、慢性透析患者約22万人のうち、腹膜透析を受けている人は9,000人未満にすぎません。 | ||||||||||||||||
食事療法について | 食事療法の効果には個人差がありますので、医師、栄養士、看護師によく相談して取り組むようにしましょう。 |
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心臓が大きいといわれたら |
心臓が大きいといわれたら健康診断や病院などで、心臓が大きいと言われた方。人によって体格が異なるのと同様、心臓の大きさも一人、一人違います。そのため、心臓の大きさを評価する場合、体格を考慮した比で表します。胸部レントゲンでは、胸全体の大きさ(胸郭といいます)に対して心臓が占める割合である「心胸郭比」を計測します。具体的には、レントゲンで見た胸郭の幅に対する心臓の幅の比を求めます。正常ではこの「心胸郭比」が50%未満とされ、50%以上であった場合、「心拡大」、いわゆる心臓が大きいと言われます。これだけで過度に心配する必要はありませんが、病気が隠れている場合もありますので、この段階で一度は精密検査を受けられることをおすすめします。ただ、50%というのはあくまでも目安です。もともとの心臓が占める割合が40%であった人が、48%まで大きくなった場合は、50%未満であっても拡大していると判断されることがあります。次に心臓超音波検査でどの部屋が大きくなっているかを調べます。大きいのは心室なのか、心房なのか、あるいは両方なのか。それぞれ違う病態です |
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薬の飲用について | 透析患者さんは血清リン値や補正血清カルシウム値が適正な範囲になるよう処方されています。腎機能が悪くなると体内からのリン排泄が低下するため、高リン血症になる。その状態が続くと血管の石灰化が進み、心血管疾患の発症につながってしまうからです。また、腎機能の悪化に伴って腎臓でのビタミンD3活性化作用が低下し、小腸からカルシウムが吸収されにくくなることから、低カルシウム血症になる。その状態が続くと二次性副甲状腺機能亢進症になって骨からカルシウムやリンが溶け出し、骨や関節の破壊が進行します。ミネラル代謝の異常は最終的に死亡率の上昇を引き起こす。様々な合併症の発症を防ぎ、死亡リスクを低下させるために、リン吸着剤や活性型ビタミンD製剤などを上手く使って、ミネラルを適正な範囲にコントロールすることが欠かせないのです。 | ||||||||||||||||
腎不全、透析のかゆみを考える 腎臓は背中の左右に一つずつあり、体内の余分な水分や老廃物を血液から取り除く働きをしている。透析は、機能が低下した患者の腎臓に代わり、血液中の老廃物や水分を取り除く治療で、血液を体外に出し、浄化装置を通過させる方法が一般的だ。1回4〜5時間かかり、ほぼ1日おきに透析しないと命にかかわる。腎不全による透析患者は全国で約30万人おり、そのうち6〜7割ほどにかゆみがあるとされる。透析患者は血液中のカルシウムやリンの濃度が高く、皮膚の代謝が悪化してかゆみの原因を作りやすい。また、皮膚の表面の水分と脂分が減って皮膚のバリアー機能が低下し、かゆみに敏感になる傾向があるという。入浴中は皮膚を傷つけるナイロンタオルは使わずに石けんの泡でやさしく洗い、入浴後は乾燥を防ぐため保湿剤や軟膏(なんこう)を使う等の注意が必要。 <腎不全と透析> |
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<リンとカルシウムのバランスに関係する薬> 腎不全になると、骨・ミネラル代謝がスムーズに行えなくなり、骨に悪影響を及ぼします。これを防ぐためにカルシウム・リン・副甲状腺ホルモン(PTH)のバランスを整える必要があります。カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、食品からの摂取や日光の紫外線により皮膚で作られます。そして、腎臓で活性ビタミンD3に変わります。しかし、腎不全になるとビタミンDが活性化されないため、腸管からのカルシウムの吸収が阻害され、カルシウムが不足し、血液中のカルシウムも低下します。また、不要なリンは腎臓の働きにより尿中に排泄されますが、腎機能の低下、尿量減少とともにリンの排泄が悪くなり体に蓄積され、血液中のリンも高くなります。これを改善するために副甲状腺ホルモンが分泌され、カルシウムとリンのバランスを正常に保とうと働きます。 |
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治療 |
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人工透析を行っている医療機関 |
用語豆知識
用語 | 説明 |
シャント | シャントとは 血液透析で十分に老廃物を除去するためには、一定量の血液を体外に循環させなければなりません。 普通の静脈では、血液の流れが少ないため、動脈と静脈を直接縫い合わせて、血管のパイパスを造り、血液の流れを豊富にします。これをシャントといいます。。 |
ダイアライザー | 細いストロー状(0.3mmほど)の透析膜を1万本前後、円筒状の容器に入れたもので、糸球体に似たはたらきをします。この膜の内側を血液が流れ、外側を透析液が流れます |
血液透析(HD) | 血液透析とは尿毒素に汚染された血液を体外に導き、人工腎臓と呼ばれるダイアライザーの装置に一定量のその血液を送り、血液の中の老廃物を取り除き、余分な水分を除去し、電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン)の濃度を調節し、血液pH(酸−アルカリ性)を改善し、血液をきれいにして体内に戻す方法です。 しかし、人工腎臓では健康な腎臓の一部しか機能を代行することができず、血圧調整因子(レニンなど)、造血刺激ホルモン(エリスロポエチン)、カルシウムおよび骨代謝を調節するビタミンDの活性化はできず、薬剤で補う必要があります。 さらに、血液透析は週に2〜3回、一回3〜5時間行いますが、正常の腎臓の10%ぐらいの働きしかできず、そのため、血液透析で腎臓の機能を代行する人は水分や食事をはじめ日常生活の過ごし方に注意が必要です。 |
血液透過濾過(HDF) | HDとHFを同時に行う、非常に贅沢な血液浄化療法である。通常のHDでは循環動態が悪くなる患者に用いられることが多い。HDよりも小分子除去にすぐれ、中分子除去はHFよりは劣るがHDよりは優れている。 |
血液濾過(HF) | 血液透析では尿素やクレアチニンと言った小分子量物質の除去には優れるが、比較的大分子量である低分子量蛋白領域と呼ばれる物質除去は効率が落ちる。血液濾過は低分子蛋白領域物質の一部までの均一な除去が可能である。小分子量物質の除去は血液透析に遠く及ばないが、低分子蛋白領域の物質除去により血液透析では改善できない病態の改善が認められ、現在保険適応となっている。また循環動態が不良であり、通常のHDに耐えられない場合、不均衡症候群が起こる場合も用いられる。 |
腹膜透析(CAPD) | 自身の腹膜を透析膜として利用する手法。 腹腔にカニューレを留置し、一日に数回腹腔内に透析液を注入・交換することで時間をかけて老廃物を濾過する。頻繁な通院から解放されるため、通院による拘束時間が血液透析と比較して短い。また、緩徐な透析を行えるため循環器系への負荷が少ないという利点がある。 腹腔に異物を留置することから、合併症として腹膜炎が大きな問題になる。 |
E-mail gria@plum.plala.or.jp