脳出血による障害の手記 
「もういちど 歩き出そう」 

第10話 痺れ・麻痺・痛みについて

第8話のところで顔のしびれの状態について少し話しましたが、もう少し詳しく私の場合の右片麻痺における「痺れ・麻痺・痛み」について書いてみます。
2001年7月17日に倒れ、当初の治療と安静の時期を経て8月の上旬からリハビリーがはじまりました。その時に、感覚・知覚のテストをやりました。目をつぶってリハビリーの先生が右手や左手をかすかにさわり、さわったかどうか感じるかを判定するのです。足も同じようにやりました。幸い?なことに感覚は大丈夫でした。自分にとって感覚があるということが、まず今後のリハビリーの大きな支えになりました。
しかし、右手の感覚はこの時点ではつらいものでした。痺れがひどく感覚がほとんどないのです。また、日中はリハビリーや検査などで気がはっていますが夜になってくると痛みが襲ってきます。日中も土曜や日曜など比較的何も無ないときは痛みをつよく感じていました。
熱めのお湯に浸していると幾分痛みがやわらぐので洗面所に行き手をお湯にひたしていました。看護婦(いまは、看護師!)さんやリハの先生に聞いても痛みがいつおさまるかについては、返答をえることはできませんでした。
人によって違うのはわかっているけれど、もう少し------。
入院していたとき患者さん同士で話をしていた時、「3ヶ月したら痛みが抜けていくよ」ということも聞きましたが、私の場合半年程は痛くて我慢ができず、洗面器にお湯をいれて手を浸していました。このような痛みが無くなったのは9ヶ月位たった最近のことです。
また、リハビリーにより右手も少しずつ動くようになってきていますが、人からみても右手がむくんでいてなかなかハレがひきませんでした。そのため、手をにぎったり開いたりする運動をしていても指のコントロールとは別に「むくみ」のために違和感がありました。この「むくみ」も「痛み」の減少と同じく最近になってひいていきました。
「指の痺れ」はいまでも残っていますが、本当に少しずつですが薄くなっていっているようです。当初は、全部の指が痺れ「爪を切る」ことがとても大変でした。10ヶ月たったいまでは、強い痺れは親指と人差し指だけで随分と感覚が戻ってきました。
肩や手首の関節の部分は逆にだんだんと痛さがましていきました。じっとしていたり、痛くない方向に曲げているかぎりはなんでもないのですが、ちょっと違う方に曲げたりしたら激痛がはしります。これは、リハビリーをつづけていくしかないのかな?
まだ、違和感もありコントロールもうまくゆかず「満足できる状態」ではありませんし本当に少しずつかもしれませんがまだ良くなっています。
症状の改善について「3ヶ月・6ヶ月説」というのをよく聞きますが調べれば調べるほど納得いきません。まあ、信じたくないという気持ちを引いても納得できません。第7話で紹介した西野先生のスーパーリハビリーなどはどう説明するんでしょうか?
私は、今は他の皆さんの体験記を参考にしてリハビリーをすすめています。
自分もこのように半年以上たってようやく痺れや痛みから少し開放されました。
こんどは、もう少しコントロールができるようになるのを目標にします。




(2002年6月3日)
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