脳出血による障害の手記 
「もういちど 歩き出そう」      

第11話 移動手段について

平成13年7月17日に柏葉脳神経外科に入院し10月5日に厚生病院に転院し12月5日に退院し自宅リハビリーをはじめるまでの入院時代。
この間は、柏葉脳神経入院時に私用のために肉親付き添いで車椅子のままのれる介護タクシーなるものを利用しました。とても親切でよかったのですが、なにせ非常に高額?(手間がかかるのでもっともだとおもいますが)で何度も気軽に頼むわけにはいきません。
9月にはいって杖をつきながらなんとか歩き始めたので普通のタクシーを使って外出・外泊ができるようになりました。こんなことでも自分にとっては大きな一歩でした。
9月の末に外泊するときに公共交通機関をできるだけ使ってみようとおもいチャレンジすることにしました。
まず、病院から300mほど離れた地下鉄の東豊線福住駅(今度のFIFAワールドカップの試合が行われた札幌ドームがある)まで杖をつきながら歩きました。病院の中でしか歩く練習をしていないし、バランスもうまくとれないし長時間の体力もないし、というナイナイずくしでしたが、ゆっくりでも休み休みでもとにかくやってみました。
東豊線は南北線に比べると地下深くをはしっているので階段が長く大変でした。次に、地下鉄に乗車するのがタイミングをとるのが大変。しかし、始発駅だったし平日の午後だったので人もまばらで楽でした。ススキノ駅で下車し南北線に乗り換えです。乗り換えに、また250mほど移動し無事乗換えができました。一泊し、病院に戻るときは時間もなかったのと疲れてタクシーで帰りました。しかし、地下鉄に関しては、大きな自信がもてました。
厚生病院に転院してから退院するまでの2ヶ月間にも何度か外出・外泊をしましたが、タクシーに関しては乗り降りするときに右足を注意すれば特に問題はないようになりました。次は、バスです。最近のバスは、昇降口が低いステップのタイプがほとんどになり心配したほどではありませんでした。しかし、混んでいて座れないとき、たまに運転の乱暴な運転手にあたったときは注意が必要です。健常だったときにも感じていましたが、いまはいっそう腹立たしく感じます。なんであんなに急発進・急停車を公共の乗り物のプロがするのかと。
退院してからは、時間だけはあるので天気のいいときには本屋とか買い物とか外出して地下鉄・バスの練習をしています。
雪がとけて、暖かくなってきたので次は自転車の練習をはじめました。他の方の手記を読んで自分も自転車が乗れるようになると確信しました。はじめは、右足が内側に入ってしまいうまくできませんでした。いまでも、注意しないと内側に入ってしまいますが、まあ大丈夫です。また、マウンテンバイクのためにママチャリより手首に力が加わるために手首に痛みがはしります。最初の頃は、多分左足でばかり力をいれてこいでいたせいか500mも走ると腰が痛くて休み休みでなくては進めませんでした。しかし、だんだん慣れてきたのか腰の痛みをあまり感じなくなってきました。
3週間前には、20kmちかく走りました。流石にバテバテでしたが「やったぁ!」という久しぶりの気持ちになりました。歩くのは、なかなかうまくいきませんが-----。
夏は、歩く練習を重点的にやらねば!!



(2002年6月19日) グリアTOP


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