第4話 理学療法でのリハビリ
第3話でリハビリには、下肢の訓練(歩行訓練)をおこなうPT(physical therapy)「理学療法」、上肢の訓練を行うOT(occupatiocal
therapy)「作業療法」、聴覚・言語・音声の訓練を行うST(speach therapist)「言語療法」の三つの分野がある話をかきましたが、それぞれのリハビリについてどんなことをしていたか思い出しながら書いてみます。
ヘルパーさんに3階の訓練室に送ってもらい(まだ、車椅子で一人で動かす許可もでていなかった)、理学療法士のK先生がベッドの上で右足の関節を動かすマッサージをしてくれます。それと、朝起きて自分のベッドの上で毎日できる運動を教わります。
これは、朝起きたときばかりでなく日に何度も何度も訓練しました。
何日かそうした基礎的なリハビリをつづけ、次に「立つ」練習をはじめました。
右足が麻痺したためガクンとなる感じがするので体重を右足にかけるのが不安で先生に「もっと体重をかけて」と言われてもなかなか思った様にいきません。
K先生が両足で自分の右足をはさみ、安定してひとり立ちができるように体重移動の感じを体が覚えるまで繰り返し練習しました。
何日かして一人で車椅子で訓練室にいってもよくなってからは、はやめにいって一人で鏡の前で立つ練習をしていました。一日に約1時間の理学療法リハビリですが少しでもたくさんやって、少しでも早く、少しでも良くなりたい一心でした。
そして、平行棒の中を歩く訓練がはじまりました。また、壁に沿って横歩きの練習もしましたが、右足が思うように動かずはじめは苦労しました。
やがて、平行棒の練習と平行してようやく杖をつかって歩く練習がスタートしましたが、杖も最初は足が4本?ついているような杖でした。
すぐにその後、普通の杖での練習になりましたが、バランスがとれずうまくあるけません。
そのころには、(入院して1ヶ月半ぐらいたっていた)2病棟から4Fのリハビリ病棟に移っていました。
少しでもたくさん練習することがいまの自分の仕事とおもって、朝起きたら洗面後の朝トレでAM6:30頃1Fを3周するのを日課にしていました。
日中は、PT・OT・STと訓練室と病室のいったりきたりです。
夕食後は、また1Fに行って歩く練習を繰り返します。
日中は外来の人が多く1Fは土曜・日曜の休日以外は練習できません。
階段の練習を始めたときは、もちろん手すりにつかまりながらですが麻痺側の足(右足)の引き上げがうまくいかずつま先が階段にぶつかってしまいます。
柏葉脳神経外科病院には3ヶ月入院していましたが、退院までこのような練習が続きました。
退院時は、杖を使わずに歩く練習を始めてまもなくの時でしたが、このあと、血圧のコントロールのために厚生病院の循環器科に転院することになっておりさらに病院でのリハビリがつづきます。
ここには、整形外科のための?リハビリルームがあったのですが柏葉脳神経外科病院とは違って自主練習のようなものであり時間も30分位しかできないのでもっぱら病棟の廊下が練習場でした。
なんとか杖を使わないで歩けるようになりたい一心で杖を買わずにリハビリをおこなっていました。
発病して約8ヶ月たったいまは、冬道で歩くのもたいへんですが、なんとか足を引きずりながらゆっくりですが杖なしであるいています。
もう少しで雪も溶けるので本格的に歩く練習に取り組もうとしています。
(2002年3月7日) グリアTOP
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