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2013年度1月-4月、ニュース








 
京都大、iPS使い筋ジス病態作成に世界初の成功!
ヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、腕や足を動かす筋肉「骨格筋」の細胞を作製し、筋肉の萎縮と筋力低下が起きる筋ジストロフィーの一種の病態を体外で作り出すことに京都大iPS細胞研究所のチームが世界で初めて成功しました。従来は、筋肉細胞への変化を助ける試薬を人のiPS細胞に投与し、4~6週間かけて作製していたが、全体の4割ほどしか筋肉細胞にならなかった。チームは、筋肉細胞への変化を促す遺伝子をiPS細胞に組み込み、さらに試薬を投与した。すると、2週間で9割が筋肉細胞になった。この方法で、「三好型」と呼ばれる筋ジストロフィー患者の皮膚細胞からiPS細胞を作製し、筋肉細胞へと変化させた。iPS細胞から、骨格筋細胞を効率よく短期間で作ることにも成功しており、筋疾患の発症の仕組み解明や治療法開発、新薬の試験に役立つと期待されます。  (2013/4/25) 
  
日鋼記念病院の新棟完成
室蘭市新富町の日鋼記念病院で、西棟増築工事に伴い、多種多様な医療機器の使用など、複雑な医療にも対応するため、安全と感染管理に配慮した設計新棟が完成しました。昨年4月から、西棟増築工事をスタート。新棟は鉄筋コンクリート3階建て延べ2135平方メートル。地域の基幹病院としてICUや手術室のスペースを従来より広く確保するなど、安全性や機能性を追求したもので、1階には、年間約1500人の重症患者の診療を行うICU・CCU(冠疾患集中治療室)6床が入居。ベッド数は変わりませんが、6室すべてを個室化し、1室については、室外に空気が漏れない空調設備を備え、感染症対策も強化しました。2階には、手術室4室を設置。手術室は現西棟の2室と合わせて計6室に増加する。新棟の手術室は1室59~76平方メートル。医療機器の使用頻度が高くなる最新の事情を踏まえ、従来より面積が1・5倍の広さを確保した。3階は設備室。また、救急搬送からの緊急手術、術後の移動を速やかにして感染リスクを軽減させるため、ICUと手術室を結ぶ専用エレベーターを新設。  (2013/4/11) 
  
市立室蘭総合病院が顕微鏡手術トレーニングセンター開設
市立室蘭総合病院(室蘭)は、札幌医科大学と連携した、インターネット回線を用いた画像を介して、医師の手技訓練の様子を相互に確認できるという「顕微鏡手術トレーニングセンター」を開設する。熟練した技量が必要な顕微鏡を用いた眼科や脳神経外科、耳鼻咽喉科、形成外科などの手術トレーニングができる手術の技術習得など、若手医師の養成を目的とした施設として大きな期待を集めている。これにより、手術ビデオを視聴しながら会議を進めるとともに、インターネットによる遠隔回線を用いて、札医大のスタッフによる指導や助言を受けられる。同病院は「手技の習熟や、大学病院の最先端の医療技術が学ぶことができる」とする。同センターの開設によって、効果的な手術や最先端の医療技術の習得、熟練した技術をを持つ医師の養成―など、さまざまな効果が期待される。  (2013/4/11) 

 
道内初、札医大で6月にも着床前診断
重篤な遺伝病や、染色体の異常で流産を3回以上繰り返す「習慣性流産」(不育症)の患者を対象とした受精卵に異常がないかを調べる「着床前診断」を札幌医大病院が6月にも始める。道外では11医療機関で行われているが、道内での実施は初めて。体外受精した受精卵を調べ、正常なものを子宮に戻す治療で、流産の予防などが期待される。   (2013/4/10)

 
道独自のがん診療連携指定14病院
国は2次医療圏ごとに拠点病院の整備を進めており、道内でも21施設を指定。都市部に集中しているため、道内21圏域のうち12圏域は未整備のため国の指定基準を緩和し、患者向けのがんサロンの設置や在宅緩和ケアを推進するための病院内の研修会開催といった独自の基準を設け、地域のがん診療で中核的な役割を果たす病院を指定しました。今回の道指定で後志、上川北部、遠紋の3圏域がカバーされた。道は来年度以降も、年1回指定し、空白圏域の解消をめざす。
14病院を指定、指定期間は17年度末までの4年間。
斗南病院、旭川赤十字病院、勤医協中央病院、札幌北楡病院、道社会保険病院、道消化器科病院、NTT東日本札幌病院、市立小樽病院、市立室蘭総合病院、製鉄記念室蘭病院、苫小牧市立病院、旭川医療センター、名寄市立総合病院、遠軽厚生病院
    (2013/4/3) 
 
 
新出生前診断、昭和大など15施設が認定
新出生前診断とは、妊婦の血液に含まれるDNAを解析し、胎児のダウン症など3種類の染色体異常を調べる母体血胎児染色体検査。タンパク質を検出する母体血清マーカー検査など従来の出生前診断よりも早い妊娠10週から検査できる。陽性だった場合、胎児がダウン症である確率は35歳以上で80~95%だが、確定診断には羊水検査が必要。この出生前診断で、日本医学会の認定・登録委員会が国立成育医療研究センター(東京)を中心とする臨床研究グループの15施設を認定、北海道大、岩手医大、宮城県立こども病院、新潟大、埼玉医大、国立成育医療研究センター、昭和大、東京女子医大、横浜市立大、名古屋市立大、藤田保健衛生大(愛知)、大阪大、兵庫医大、徳島大、愛媛大、国立病院機構九州医療センター(福岡)、長崎大の各病院。そのうち昭和大病院(東京)が来月1日から臨床研究を開始するそうです。    (2013/4/3)  
  
札幌医大、脳梗塞後遺症、機能回復へ幹細胞治験
札医大は脳梗塞の後遺症を改善する治療法として、患者本人の骨髄幹細胞を培養してつくる細胞製剤を実用化するための臨床試験(治験)を開始しました。チームを率いる同大医学部付属フロンティア医学研究所の本望修教授(49)は、これまでに行った12人の患者に対する臨床研究では身体まひや失語症の後遺症も劇的に改善した例があったといい、早期の実用化を目指しています。2006年8月に最初のお知らせをしましたが、やはりなかなか早くは進まないものですね。
これまでの研究で投与された患者への効果
「2007年から3年間に、41~73歳の男女12人に初期の臨床研究を行った。半身まひで手がほとんど動かなくなった人が、翌日から動くようになった。失語症で人の話を理解したり言葉を発したりすることができなくなった人が、会話できるようになった。患者によって異なるが、投与後おおむね数カ月から1年間は改善が進行する。また、改善後に再び悪化した人はいない」
札医大は治験の参加者を募集している。対象者は20~64歳で、発症後20日をめどに札医大病院に転院できる人といった多くの条件がある。問い合わせは専用コールセンター、フリーダイヤル0120・265・016(平日の午前9時~午後5時)へ。  (2013/3/30) 
  根室市が医療ミス認め、遺族に9千万円賠償
北海道根室市の市立根室病院に入院していた市内の男性が死亡したのは、医師が心臓疾患に適切な治療を行わなかったのが原因として、遺族が根室市に損害賠償を求めた訴訟は27日までに、市が約9080万円を支払うことで釧路地裁(河本晶子裁判長)で和解が成立した。2007年11月20日、男性医師は入院中の男性=当時(54)=の心臓カテーテル検査で、冠動脈が狭くなっている部分を発見。バルーン(風船)で血管を広げる治療を行った際に出血した。男性は同21日、心臓の周囲に血液がたまって圧迫される「心タンポナーデ」となり死亡。遺族側は、医師が血管の幅に合わないバルーンで治療したことや、出血後も適切な止血処置を行わなかったと主張。約8330万円の損害賠償を請求していた。損害遅延金が加わり、和解金が請求額を上回った。  (2013/3/28) 
 
iPS細胞研究の中核拠点に4拠点
科学技術振興機構(JST)は25日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療を世界に先駆けて実現するため、病気ごとの研究事業拠点を公募で選定したと発表、脊髄損傷・脳梗塞など神経疾患▽パーキンソン病▽網膜色素変性症▽重症心不全の4疾患が選ばれた。13年度から10年間続け、事業費は総額約430億円が見込まれる。iPS細胞研究の中核拠点に京都大を、臨床応用の研究拠点に慶応大と京都大、理化学研究所、大阪大を選定。京大iPS細胞研究所は、治療や研究に使うiPS細胞の備蓄計画を進めており、中核拠点として今後10年にわたり、毎年約27億円の支援を受ける。京大で作製されるiPS細胞を使って病気や体の組織別に研究する慶応大など4機関は最長10年、それぞれ年約4億円を受給する。慶応大は脊髄損傷や脳梗塞、京大はパーキンソン病や脳血管障害、理研は視力再生、大阪大は心筋再生での臨床応用を目指す。拠点長は、岡野栄之・慶応大教授(脊髄損傷)、京都大の高橋淳教授(パーキンソン病)、笹井芳樹・理化学研究所グループ・ディレクター(網膜)、澤芳樹・大阪大教授(心不全)。3~5年後に臨床研究を始め、治療応用を目指す。    (2013/3/27) 
  
外国人30人が看護師合格
経済連携協定(EPA)に基づく外国人看護師候補者の受け入れ事業で、厚生労働省は25日、インドネシア人20人とフィリピン人10人の計30人が看護師国家試験に合格したと発表した。今年は311人の候補者が受験。合格率は9・6%で、昨年より1・7ポイント低下した。2008年度の事業開始以来、日本語に不慣れな外国人候補者の合格率低迷が問題視され、今回は、試験時間を延長したり、問題のすべての漢字にルビを振ったりする特別措置をとったが、合格率は改善しなかった。   (2013/3/26) 
  
「医師国試、新卒者全員合格」は埼玉医大と名古屋市立大
厚生労働省は3月19日、第107回医師国家試験の合格者を発表した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。全体の合格率は89.8%で、前年より0.4ポイント低くなり、新卒に限った合格率も93.1%で、前年より0.8ポイント下がった。新卒について大学別の合格率を見ると、埼玉医科大学と名古屋市立大学がともに100%だった一方、合格率が下位の金沢医科大学と高知大学は、ともに前年より15ポイント以上も合格率が低下した。第107回国試は、既卒も含めて全体で8569人が受験し、7696人が合格した。新卒のみを見ると、7742人が受験し、7205人が合格、合格率のトップは100%となった埼玉医科大学(昨年4位)と名古屋市立大学(昨年28位)。3位は日本大学(99.1%、昨年17位)、4位は自治医科大学(99.0%、昨年6位)、東京大学(99.0%、昨年47位)となった。最も合格率が低かったのは金沢医科大学(74.0%、昨年55位)で、合格率は前年より19.0ポイントも低下。次いで低かった高知大学(79.55%、昨年44位)も、合格率が前年より15.0ポイントも下がった。以下、岩手医科大学(80.5%、昨年74位)、川崎医科大学(83.3%、昨年80位)、聖マリアンナ医科大学(83.3%、昨年77位)など。
旭川医科大学は96.8%で前年の71位から20位へ、札幌医科大学は93.9%で前年63位から46位、北大は93.8%で前年10位から47位。  (2013/3/26)
 
夕張の乳幼児医療費無料化、総務相前向き
全国で唯一の財政再生団体の夕張市に23日、新藤義孝総務相が就任後初めて訪れ、鈴木直道市長、高橋はるみ知事と会談した。新藤総務相は乳幼児の医療費無料化について「13年度中に実現できるよう進めたい」と前向きな姿勢を示しました。   (2013/3/26) 
 



 
慶応大チーム、脊髄損傷、4年で臨床研究へ
慶応大の岡野栄之教授(生理学)は22日、日本再生医療学会で、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を利用して脊髄損傷の治療を目指す臨床研究を患者10~20人を対象に、4年後に開始したいとの考えを明らかにした。 計画では、京都大の山中伸弥(やまなか・しんや)教授らが現在、備蓄を準備している高品質のiPS細胞を利用し、神経細胞になる手前の細胞に成長させ、凍結保存。事故やスポーツなどによるけがで治療が必要な患者が発生した場合、最も効果的と考えられる受傷後2~4週間に、保存していた細胞を解凍し、500万~1千万個を脊髄に移植する。患者にとっては他人の細胞となるため、免疫を抑える薬を使う予定。また、時間がたった脊髄損傷についても、細胞移植と薬剤、リハビリを組み合わせる方法で、7~10年程度で臨床研究に入りたいとしている。同じ細胞は脳梗塞など、別の病気にも使えるとみて、適用拡大も狙う。    (2013/3/26) 






  
脳卒中リスク、血圧など7要因から自分で予測
国立がん研究センターと藤田保健衛生大などのグループは、脳卒中の発症確率の予測に何が必要かを見つけ、年齢や血圧、喫煙習慣など七つから、今後10年間の発症確率を予測する算出方法を作成、自分の値を当てはめると、リスクがわかる。  (2013/3/21)
 
年齢  点数    因子  点数    合計点数  発症確率%  血管年齢 (歳)
 男性  女性
40-44  0   年齢    10点以下  1%未満  42 47
45-49  5   性別    11-17  1-<2  53  60
50-54   6   たばこ    18-22  2-<3  59  67
55-59   12   BMI    23-25  3-<4  64  72
60-64  16   糖尿病    26-27  4-<5  67  76
65-69  19   血圧    28-29  5-<6  70  80
性別  点数       30  6-<7  73  83
男性   6   合計    31-32  7-<8  75  85
女性   0          33  8-<9  77  >90
タバコを吸っている 点数           34  9-<10  79 >90 
男性の場合   4          35-36  10-<12  82 >90 
女性の場合   3          37-39  12-<15  85 >90 
肥満度(BMI)  点数           40-42  15-<20  >90 >90 
<25  0          43点以上  20%以上  >90 >90 
25-<30   2                
30-   3                
*肥満度(BMI):体重(kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}            
糖尿病   点数                
 あり 7                
*あり:治療中または空腹時血糖値126mg/dl以上             
血圧  点数                 
降圧薬内服なしの場合                 
<120/80  0                
120-129/80-84  3                
130-139/85-89   16                
140-159/90-99   8                
160-179/100-109  11                
180-/110-   13                
降圧薬内服中の場合                 
<120/80  10                
120-129/80-84   10                
130-139/85-89   10                
140-159/90-99   11                
160-179/100-109   11                
180-/110-  15                
 
  
iPS細胞から膵島 糖尿病マウスで機能確認
東京大分子細胞生物学研究所の宮島篤教授、渡辺亜美研究員のチームが人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、血糖値を調節する膵臓の組織「膵島」を効率よく作ることに成功しました。血糖値を下げるホルモン「インスリン」を作れない1型糖尿病を発症させたマウスの腎臓の皮膜の下に移植すると、血糖値が正常な値に下がって保たれ、生体で十分に働くことが確認できた。宮島教授らはこれまでにマウスの膵臓細胞の培養方法を応用して、複数の種類の細胞がモザイク状に集まった膵島に特有の立体構造を人間のiPS細胞から作ることに成功していたが、作製効率やインスリンの分泌機能が低いのが難点だった。しかし、今回は、培養の際に加える物質を工夫するなど方法を改善。効率を100倍程度と大幅に高めることができたという。  (2013/3/21) 
 
緑茶やコーヒーで脳卒中リスク低減
国立がん研究センター(東京)と国立循環器病研究センター(大阪)のチームが緑茶やコーヒーをよく飲む人は、飲まない人に比べて脳卒中になるリスクが2割程度低かったとの研究結果を発表しました。チームは、1990年代後半に東北から沖縄の9保健所管内に住んでいた45~74歳の男女計約8万2千人を平均13年間追跡、この間に3425人が脳出血、脳梗塞、くも膜下出血といった脳卒中を発症しました。緑茶を「全く飲まない」「週1~2回飲む」「週3~6回」「毎日1杯」「毎日2~3杯」「毎日4杯以上」のグループに分けて解析すると、飲まないグループに比べ、毎日1杯以上のグループは脳出血のリスクが22~35%低かった。脳卒中全体では毎日2~3杯以上で14~20%低く、コーヒーについては、飲まないグループに比べ、週1~2回以上のグループは脳梗塞のリスクが13~22%低かった。脳卒中全体では週3~6回以上で11~20%低かった。緑茶の血管保護効果やコーヒーの血糖値改善効果が影響している可能性があるという。   (2013/3/21) 
  全医師が新型出生前診断の指針を順守を
妊婦の採血で3種類の染色体の病気が高い精度でわかる新型出生前診断について田村厚生労働相は、「すべての関係者に指針を尊重していただきたい」と日本産科婦人科学会が定めた指針を、産科医以外の医師も順守すべきだとの見解を示しました。  (2013/3/14) 
  TPP反対に1500人 札幌で集会
北海道農民連盟や道医師会などは11日、札幌市内で環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加に反対する集会を開き、市内中心部でデモ行進が約1時間行われ、農業関係者ら約1500人が参加しました。道医師会の長瀬清会長は「安心して適切な医療を受けることができる国民皆保険制度を守り抜く」と強調しました。   (2013/3/14) 
  
新出生前診断 北大など16施設公表
妊婦の血液で胎児のダウン症などの染色体異常を調べる新しい出生前診断で、国立成育医療研究センターなどの臨床研究グループは、検査の実施を予定している16施設を公表、日本医学会に設置された認定・登録のための委員会に計画を申請する。委員会は3月中に審査を終え、認定された施設は4月から検査を始める見通しで実施予定の施設は同センターのほか、北大、岩手医大、宮城県立こども病院、新潟大、東京女子医大、昭和大(東京)、横浜市立大、名古屋市立大、藤田保健衛生大(愛知)、大阪大、兵庫医大、徳島大、愛媛大、国立病院機構九州医療センター(福岡)、長崎大の各病院。  (2013/3/14) 
  町立病院薬剤師を免職
北海道森町は1日、町立病院の薬局の医薬品を無断で業者に転売し、数千万円の利益を得たとして、薬局の代表者の男性薬剤師(55)を懲戒免職処分にしたと明らかにした。処分は2月28日付。町は業務上横領容疑での告訴も検討している。   (2013/3/3) 
 
 
早歩き30分、死亡半減
毎日30分以上の早歩きに相当する運動をしている2型糖尿病の患者は、ほとんど運動しない患者に比べて死亡の危険性がほぼ半分だったとの研究結果を、厚生労働省研究班がまとめました。40~70歳の患者約1700人を8年間追跡。脳卒中発症のリスクも半減した。効果は年齢や性別に関係なく、食事療法や薬に比べ軽視されがちな運動の重要性を示した。   (2013/2/26) 
 
医療・福祉分野の賃金実態
医療・福祉分野の男性の24年6月の平均賃金は34万8300円(平均年齢39.6歳、平均勤続年数8.0年)で、前年に比べて0.7%増加、  (2013/2/26)

 職種  医療機関の規模  平均賃金 平均年齢  平均勤続年数 
 勤務医
平均
従業員1000人以上
100~999人 
10~99人
 789,300
 553,500
 949,800
1,307,200
41.2  5.2 
 歯科医師  506,100  34.8  4.9 
 薬剤師    343,200  39.1  7.4 
 看護師    291,800  37.3  7.1 
 准看護師    255,700  46.3  10.3 
 診療放射線技師    315,400  37.0  10.1 
 臨床検査技師    280,500  37.0  10.5 
 理学・作業療法士    266,700  31.2  5.0 
 ケアマネージャー    252,600  46.1  7.0 
 ホームヘルパー    193,300  44.6  5.1 
 福祉施設介護員    206,300  38.3  5.5 
 
  札幌市、救急医療相談窓口開設「#7119」
札幌市は、電話で市民からの救急医療相談を受ける窓口「救急安心センターさっぽろ」を10月からスタートさせます。24時間体制で医療相談員が聞き取り、必要に応じて119番につなげ、救急出動の適正化をめざします。
電話番号は、「#7119」   (2013/2/23) 

 
網膜再生でベンチャーとiPS細胞特許契約
山中伸弥・京都大教授らが開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)の特許管理会社「iPSアカデミアジャパン」は、理化学研究所が進める再生医療技術の事業化を目指すベンチャー企業「日本網膜研究所」(福岡市)に対し、iPS細胞の特許使用を認める契約を結んだと発表しました。 日本網膜研究所は、失明につながる難病「加齢黄斑変性」の患者の細胞からiPS細胞を作り、網膜色素上皮細胞のシートに加工。患者に移植手術を行う医療機関へ提供する。   (2013/2/23) 
 
 
京大iPS研究所、DHAがアルツハイマー抑制?
取ると頭がよくなるといわれブームになったことのある、マグロの目玉や青魚などに多く含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」がアルツハイマー病の発症予防に役立つ可能性があることを確認したと、京都大iPS細胞研究所の井上治久准教授らのチームが発表しました。アルツハイマー病患者の脳内では、Aβ(アミロイドベータ)と呼ばれるたんぱく質の「ゴミ」が過剰に蓄積することで、「細胞内ストレス」という有害な現象が起きて神経細胞が死滅し、記憶障害などを引き起こすことが知られていますが、研究チームは、50代~70代の男女の患者計4人の皮膚からiPS細胞を作製。それを神経細胞に変化させ、Aβが細胞内外に過剰に蓄積した病態を再現。このうち、細胞内にAβが蓄積した2人の細胞に低濃度のDHAを投与した場合と、投与しなかった場合とで、2週間後に死滅した細胞の割合をそれぞれ比較。その結果、DHA投与の場合、細胞死の割合は15%で、投与しなかった場合は2倍以上の32%だった。 (2013/2/23) 
  再生医療関連の国内市場が2030年に1・6兆円に
経済産業省の「再生医療の実用化・産業化に関する研究会」はiPS細胞(人工多能性幹細胞)などを加工して作る臓器の細胞など医療製品そのものの需要と、それを使う治療で計1兆円。さらに、細胞を培養する装置や容器など、関連産業も5500億円に上ると見込み、再生医療関連の国内市場が2030年に1・6兆円に達するという試算をまとめました。将来的には、iPS細胞を使った医療技術の進歩により、再生可能な臓器などの幅が広がり、従来の治療法に置き換わることなどを見込まれ、50年には市場規模が3.8兆円に達するとみる。世界全体では、12年に3400億円、30年に17兆円、50年に53兆円にまで伸びると予測する。  (2013/2/23) 
 
常勤医3人確保で運営維持?
札幌市児童心療センターで常勤医5人のうち4人が退職予定となり、運営に支障が生じる恐れがでている問題で、札幌市の上田文雄市長は18日の市議会代表質問で、「市内部の医師の人事異動による対応を含め、少なくとも常勤医師3人は確保できる」などと述べ、当面はセンターの運営を維持できるという見通しを示したました。さらに、上田市長は「常勤医師に加え、北海道大、札幌医科大、市内の民間病院に協力を呼びかけ、数人は非常勤医師として確保できる見込みだ」とせつめいしていますが、児童心理の専門家は全国的にも少なく、医師の人数合わせでは解決になっていないように思えます。家族、患者の不安の解消には問題が残ります。 (2013/2/20) 
  森町国民健康保険病院(森町) に勤務する男性薬剤師(55)が、少なくとも5年以上にわたり病院の医薬品を本州のインターネット業者に転売し、数千万円規模の売却益を得ていた疑いがあることが15日、国税当局が同病院を調査したことがきっかけで、この薬剤師による転売疑惑が判明しました。
国税庁の調査まで何年ものあいだの巨額な不正が発見されないとは、不思議ですね。一体どのような管理体制なのでしょう? (2013/2/15) 
 
官民連携で筋ジストロフィー治療薬開発へ
第一三共は14日、筋肉が次第に萎縮して身体が動かなくなる筋ジストロフィーの治療薬を開発する新会社「オーファン・ディジーズ・トリートメント・インスティテュート」を官民投資ファンドの産業革新機構と、投資会社の三菱UFJキャピタルが出資し設立すると発表しました。産業革新機構は新会社の第三者割当増資を引き受け、16億5000万円を上限に投資する。第一三共、三菱UFJキャピタルが運用するファンドも出資する。第一三共は筋ジストロフィーの研究に取り組む神戸学院大の松尾雅文教授と神戸大学大学院の竹島泰弘特命教授の協力を得て、新会社と共同で治療薬の開発に着手する。2020年前後の国内販売開始を目指す。筋ジストロフィーは新生男児の約3500人に1人が発症する遺伝性疾患。多くは幼児期から軽度の自立障害が起き、次第に筋肉の萎縮が進んで身体を動かせなくなる。最終的には心不全や呼吸不全などに陥り、20~30代で死に至るケースが多い。段階では有効な治療法がなく、難病の治療薬開発は患者数が少なく収益性が低いため、製薬企業だけで手がけるのは困難とされてきた。官民連携での新会社設立は、開発の進展を後押しする新たな枠組みとして注目を集めそうだ。 希望のもてる話題が続きましたね。  (2013/2/15) 
 


iPS細胞で世界初の網膜治療、国に申請!
先端医療センター(神戸市)の倫理委員会は13日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った目の病気の治療の臨床研究を条件付き(▽研究チームが実施中の「4次安全性試験」の最終結果を同センターの倫理委に報告する▽同センターでの審査経過を理研の倫理委に報告する▽患者への同意説明文書の表現を若干修正する――との条件)で承認。3月にも厚生労働省の委員会に申請され、国が承認すれば、iPS細胞を使った世界初の臨床研究が実現する見通し。臨床研究は、理研発生・再生科学総合研究センター(同市)の高橋政代プロジェクトリーダーらが計画し、安全性の確認が主な目的。高齢者に多い目の病気「加齢黄斑変性」のうち、網膜の裏側に余分な血管が生えて視力が落ちる「滲出型」の患者6人前後を対象とする。患者の皮膚細胞から作製したiPS細胞を網膜の一部、網膜色素上皮細胞に変化させ、シート状にして移植する。移植には、細胞を作るのに8~10カ月かかり、最初の患者への移植は13年度中の見通しということです。多くの病気で再生医療の実用化が待たれる中で、加齢黄斑変性が最初に選ばれたのは、安全性を確保しやすいからだ。iPS細胞を使った移植治療は、目的の細胞に分化していない細胞が混じると腫瘍ができる恐れがあるが、網膜色素上皮細胞は褐色のため未分化細胞と区別しやすい。また移植する細胞数はわずかで、仮に腫瘍ができてもレーザーで治療可能とされる。いよいよ、臨床が始まりますね。  (2013/2/15) 
  全国の10病院で国産ロボでリハビリ臨床試験スタート
以前にも紹介した国産の装着ロボットスーツを使ったリハビリーの臨床試験がいよいよ本格的にスタートするようです。
国産の装着型ロボット(筑波大の山海嘉之(さんかいよしゆき)教授らが開発し、サイバーダイン(茨城県つくば市)が供給する「ロボットスーツHAL(ハル)」)を使い、神経や筋肉の難病患者のリハビリテーションへの有効性をみる世界初の臨床試験(医師主導治験)が、国立病院機構新潟病院(新潟県柏崎市)など全国10病院で3月から順次始まる。神経や筋肉の難病で、歩行が不安定な18歳以上の30人を対象に、装着時のリハビリが、未装着時と比べてどれほど歩行機能の回復などに役立つか検証する。新潟のほか東京、大阪などの病院で実施の予定。欧州での臨床試験も計画されている。  (2013/2/12)
 
  北海道立病院の改革プラン原案で苫小牧病院は廃止
道は1日、慢性的赤字の道立病院問題で13年度から5年間の経営指針「事業改革プラン」の原案をまとめ、全国唯一の結核専門で患者数が減少している苫小牧病院について、他施設で結核や呼吸器疾患の診療体制を確保したうえで13年度末めどの廃止を予定とした。また、独立行政法人化を提案されていた他の6病院について道は「医師確保や収支改善を進めたうえで、経営形態の見直しを進める」として当面は独法化を見送る。  (2013/2/5) 
 
 

北海道赤十字血液センター、大雪で血液不足
北海道赤十字血液センターは、記録的な大雪の影響で献血が計画通り集められず、必要とされる量の約70%しか確保できていない緊急事態として危機感をつのらせています。昨年12月以降の大雪で献血バスの運行ができなかったり、予定通り運行できなかったりしていることが要因となっています。北海道赤十字血液センターでは全道の献血ルームの受付時間延長や臨時オープンを実施しているほか、街頭に出す献血バスを増便するなどの対応や道外から約700人分を融通してもらうなどしていますが、全国的に血液が不足している状況です。是非、皆さんのご協力をお願いします。
         
 
WHOが健康指針、大人は塩1日5グラム未満に
厚生労働省によると、日本人の2011年の塩の摂取量は1日の平均摂取量は成人男性が11・4グラム、成人女性が9・6グラムと今回WHOから出された、成人は1日5グラム未満にするべきだとする新たな指針を大きく上回っている。慢性疾患による世界の死者は08年、死者全体の6割以上に当たる3610万人。25歳以上の大人のうち、高血圧と診断される人の割合は4人に1人とされる。WHOは対策として、適切な食事管理を挙げており、その中の指針のひとつ。塩分の過剰摂取は高血圧を起因とした病気や心臓発作で死に至る危険があり、WHOでの実験で5グラム未満の場合、血圧の抑制が認められた。同時に、豆類やバナナに含まれるカリウムは摂取することで血圧の抑制や心臓病の危険軽減につながるとして、成人は最低でも1日3・51グラム取るよう推奨した。塩分は、加工食費やスナックなどに多く含まれているので摂取に気をつけるようにしたほうがいいでしょう。   (2013/2/2) 
  厚労省が行政処分、看護師3人の免許取り消し
厚生労働省は28日、刑事事件で有罪が確定した看護師について、男女3人の免許取り消しを含む17人の行政処分を決めた。ほかは11人が業務停止3年~1カ月、3人が戒告。発効は2月11日。免許取り消しは、兵庫県西宮市で女児を連れ去った未成年者誘拐などの罪で懲役7年が確定した看護師(31)=保健師、助産師の免許取り消しも含む=のほか、北海道旭川市などで女性2人に性的暴行をした強姦(ごうかん)致傷罪などで懲役10年の判決を受けた看護師(25)、岐阜市内の同僚が住むアパートへの現住建造物等放火未遂などの罪で懲役3年、執行猶予5年となった看護師(36)。   (2013/1/31) 






 
「忘れられない看護エピソード」募集のお知らせ
「忘れられない看護エピソード」の募集は、日本看護協会が5月12日の「看護の日」
に合わせて実施する事業の一つです。一般の方と看護職対象の部門があり、特別審査員
に脚本家の内館牧子さんをお招きし、厚労省、日本看護協会の関係者らが審査します。

■部門/応募資格:
1.看護職部門:現在、国内で看護職に就いている方、または過去に看護職に就いていた方
2.一般部門:日本国内在住の方

■募集内容:看護で得られた忘れられない思い出やエピソードを800字以内で。
原稿用紙・ワープロ、縦書き・横書き、いずれも可。作品には必ずタイトル
(題名)を付けてください。

■締め切り:
2月28日(木)(消印有効)

■応募方法:応募作品のほかに、
郵便番号、住所、氏名、年齢、性別、電話番号、メールアドレス(ある方のみ)、
職業、勤務先(看護職の方は免許取得年)を書き(書式自由)、
郵送か下記の日本看護協会のウエブサイト内の専用フォームで
http://news.asahi.com/c/abowbWdZ1sgAxeab

郵送の送付先:102-0083 東京都千代田区麹町3-7「忘れられない看護エピソード」事務局

■賞金・商品:最優秀賞=賞金20万円(各部門1作品)、
内館牧子賞=賞金10万円(各部門1作品)、優秀賞=賞金3万円(各部門3作品)、
入選=ナースキティオリジナルぬいぐるみ(各部門5作品)※予定、
応募者全員に受賞作品集を贈呈

※朝日新聞デジタル会員の方がご応募の際に「朝日新聞デジタル会員」
 である事を明記いただくと、抽選で5名様にナースキティぬいぐるみを差し上げます

■主催・厚生労働省、日本看護協会、共催・朝日新聞社

■発表・表彰:5月11日(土)の表彰式で。最優秀賞の方は出席いただきます。
日本看護協会のホームページや機関紙、朝日新聞紙面などにも掲載する予定です。

■留意点:応募作品の著作権は日本看護協会に帰属します。応募作品の使用や応募の際に
ご配慮いただきたい内容など詳しくは、日本看護協会のウエブサイト内の専用ページを
お読み下さい。
http://news.asahi.com/c/abowbWdZ1sgAxeac

■問いあわせ先:第3回「忘れられない看護エピソード」事務局
電話:03-3263-0005(月~金10~18時 土日祝日除く)       (2013/1/29)
 

 
慶応大学グループがiPS細胞使い 髪の毛のもと作成に
慶応大学の皮膚科などの研究グループは、ヒトのiPS細胞に特定のたんぱく質などを加え、毛包の一部になる直前の細胞に変化させることにマウスを使った実験で成功しました。髪の毛やひげなどは皮膚の中の「毛包」と呼ばれる器官から生えてきますが、毛包の数には限りがあるため、移植して薄毛や脱毛の治療に使うには限界があります。ヒトのiPS細胞に特定のたんぱく質などを加え、この細胞を生まれてまもないマウスの皮膚の細胞と一緒に培養し、拒絶反応をなくした別のマウスに移植したところ、2週間から3週間で毛包を作り出すことに成功したということです。iPS細胞は無限に増やせるため、薄毛や脱毛の治療に応用できる可能性があると期待されていますが、今のところ、ヒトの細胞だけで毛包が出来る見通しは立っていないということです。   (2013/1/24) 
  
京大グループがヒトのiPSから腎臓細胞作成に成功
京大iPS細胞研究所の長船健二准教授らのグループがヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から立体的に腎臓の細胞をつくることに成功しました。マウスでは報告があるがヒトでは初めてということで、腎臓病の治療薬開発や再生医療への応用が期待されます、iPS細胞からまず腎臓や卵巣、精巣の元になる中間中胚葉という塊の細胞をつくり、さらに、これを培養することで、血液から尿をこしとったり、そこから必要な水分を体に戻したりする尿細管などの腎臓の各器官の5種類の細胞ができたということです。日本には、人工透析が必要な患者がおよそ30万人いて、腎臓の再生医療につながると期待されている。  (2013/1/23) 


 
厚労省が検討、生活保護、後発薬基本に!!
厚生労働省は19日、生活保護の医療費(医療扶助)を抑制するため、受給者に価格の安いジェネリック医薬品(後発薬)の服用を基本とする方向で検討に入った。特別の理由がなく拒否した場合には、福祉事務所の保健指導の対象にする。厚労省は昨年4月に通知を出し、医師の判断で後発薬を使用しないよう指示した場合を除き、後発薬をいったん服用させ、服用後に本人の意向を再確認することを基本としている。しかし受給者の後発薬使用が進んでいないため、後発薬が基本であることを明確化。受給者が拒んだときは尊重するものの、正当な理由がなければ福祉事務所で専門の相談員が指導する。薬局にも後発薬の調剤に努めるよう求める。   (2013/1/22)

しかし、厚労省を始めとした公務員が率先した立場を見せずに、医師の処方に対する立場もたて、自分たちの立場もたて、一見患者の医薬品選択の権利をも尊重しているようでありながら、社会的弱者にほぼ強制的な処方を行うのはどうでしょうか。確かに、医療費の増加は大きな問題です。何らかの豊作を早急に立てなければなりません。生活保護者だけではなく、厚労省を始めとした公務員・議員が率先となってやらなければ国民の意識は変わらないのではないでしょうか。
 
 

 
インフルエンザの流行発生注意報
道内の患者数がインフルエンザの流行発生注意報の基準値を超え、インフルエンザ注意報レベルに達っしました。患者の年齢層は成人が報告の6割以上を占めていますが、乳幼児も徐々に増加しさらなる患者の増加が予想されます。インフルエンザは、38℃以上の高熱、全身倦怠感、筋肉痛などが突然現れ、のどの痛み・せき・鼻水などの症状も見られます、約1週間程度で回復しますが、乳幼児ではまれに脳症を起こしたり、高齢の方や免疫が低下している方は、肺炎を伴うなど重症化する場合もあります。インフルエンザを予防するためには、人混みへの外出を避ける、まめに手洗いをするほか、せきやくしゃみが出る時はマスクを着用する、ティッシュなどで口や鼻をおおうなどのせきエチケットを守りましょう。発熱などの症状がある時は早めに受診し、無理をせず自宅で療養をする。また、室内の乾燥にも気をつけ、加湿器の使用や、洗濯物を干したりしましょう。  (2013/1/19) 
  難病の診療体制強化へ、全都道府県に拠点病院
厚生労働省は、症例が少なく原因も不明で、根本的な治療法がない「難病」の診療体制を強化する方針を固め、専門性を持つ医師がそろった拠点病院を全都道府県に設置、院内にいる保健師らが患者に合った診療ができる病院を紹介できるようにする。  (2013/1/15) 
 

最高裁、医薬品ネット販売を容認
一般用医薬品(大衆薬)のインターネット販売を原則禁じた厚生労働省令(2009年6月施行の改正薬事法は、大衆薬を副作用リスクに応じて三つに分類し、販売時に薬剤師らが適切に情報提供するよう規定。具体的には省令で定め、胃腸薬や毛髪薬、風邪薬など第1、2類は薬局などでの対面販売を義務付け、ビタミン剤などリスクの低い第3類以外のネット販売を禁じた。)を過剰な規制で違法として、「ケンコーコム」(東京都港区)と「ウェルネット」(横浜市)のネット通販業者2社が販売できる権利の確認を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁は11日、国の上告を棄却した。省令を違法と判断して販売を容認し、業者側逆転勝訴とした二審東京高裁の結論が確定した。  (2013/1/13) 
  文科省、成長分野の強化狙いiPS研究に1100億円
下村博文文部科学相は、政府は、iPS細胞などの先端研究を成長分野として重視しており、支援を強化するとし、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を中心とした再生医療研究に今後10年で1100億円規模の長期的な支援を行う意向を表明しました。2012年度の補正予算案で、京都大を含めた国内の研究機関で行うiPS細胞関連の研究に200億円を要求。このほか、再生医療実現に向けた基礎研究に年90億円程度の支援を10年間にわたって続ける方針。   (2013/1/13) 
  慶大教授らマウスで「有毛細胞」を再生に成功!
岡野栄之慶応大教授と米ハーバード大のチームがマウスの「有毛細胞」を、薬剤を使って再生することに世界で初めて成功、有毛細胞が加齢や騒音などで一度傷むと再生は極めて難しく、成果は新たな治療法につながると期待される。   (2013/1/10) 
  マウスにiPS移植、拒絶反応なし
放射線医学総合研究所のチームは、同じ遺伝情報をもつマウスから作ったiPS細胞とES細胞を、マウスの皮下に投与、どちらも拒絶反応はほとんど見られなかったという。さらに、再生医療で想定されるのと同じように、iPS細胞を皮膚や骨髄の細胞に変化させてから移植してみたが、免疫による拒絶反応は起きないことを確認、長期間にわたって生着しました。  (2013/1/13) 


 
岐阜大で脊髄損傷患者に歯の幹細胞移植で機能回復
岐阜大大学院医学系研究科と岐阜薬科大の共同研究グループが、歯から取り出した歯髄幹細胞などを脊髄損傷の患者に移植し、運動機能を回復させる治療法の臨床研究の計画を進め、岐阜大倫理審査委員会に今夏にも申請し、倫理委と厚生労働省が承認すれば、2016年の研究開始を目指す。研究では、親知らずなどの永久歯や乳歯の内部にある歯髄を取り出す。細かく切ってかき混ぜた上で2、3週間培養し、交通事故やスポーツ事故で脊髄を損傷した直後の患者の患部に移植したり、腰椎に注射したりする。神経細胞の機能回復を促す働きが期待できる。  (2013/1/13) 
  臓器売買事件、ドナー仲介で組長に実刑
宇和島徳洲会病院(愛媛県)で実施された生体腎移植手術で臓器提供者を仲介し見返りを受け取ったとして(被告は腎不全を患っていた医師(57)=懲役3年が確定=に腎移植手術を受けさせるため、無職の男(22)=執行猶予付きの有罪が確定=をドナーとして紹介。2010年6~7月、親族間の移植を装うため医師と男に虚偽の養子縁組をさせ、見返りとして共犯者とともに800万円を受け取ったというもの)、臓器移植法違反罪などに問われた指定暴力団住吉会系組長坂巻松男被告(71)に東京地裁細田啓介裁判官は、見返りの800万円のうち180万円が被告に渡ったと認定。「病院側に手術の取り計らいを働き掛けるなど、重要な役割を果たした」と指摘し9日、懲役2年6月、追徴金180万円(求刑懲役4年、追徴金800万円)の判決を言い渡した。  (2013/1/13) 
  来年度、基準改正で北海道立病院医療事故 永続的障害、軽度でも個別に公表へ
道は、道立病院での医療事故の公表基準を改正、来年度から医療過誤で永続的な障害が残った場合は、軽度でも発生の都度個別公表する。従来は永続的な後遺症や障害は軽度と重度に分け、過誤があって重度の場合は詳細を、軽度は半期に一度概要だけを公表していたが、改正後は、過誤があれば、原則として病院名なども含めて個別に発表する。  (2013/1/10) 
  70~74歳の医療費、「窓口1割」継続へ
政府、与党は7日、70~74歳の医療費窓口負担を1割に据え置いている現行の特例措置を当面継続する方針を固めた。15日に閣議決定する2012年度補正予算案に、今年4月から1年間特例措置を続けるための経費約2千億円を計上する。財政状況の改善や世代間格差の是正を図るため、本来の2割に引き上げざるを得ないとの意見もあったが、負担増が高齢者の反発を招くのは必至のため、夏の参院選後に議論を先送りして批判を回避すべきだと判断された。  (2013/1/10) 
 

iPS活用で免疫細胞を量産
がん細胞やウイルスに感染した細胞を攻撃する免疫細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製し、元の免疫細胞を大量に作ったり若返らせたりすることに成功したと、理化学研究所や東京大学のチームがそれぞれ発表。理研の河本宏チームリーダーらは、悪性黒色腫(メラノーマ)というがんを攻撃するリンパ球「キラーT細胞」から、iPS細胞を作った。このiPS細胞からキラーT細胞を大量に作ると、元のT細胞と同様、悪性黒色腫を狙って攻撃することを確かめた。また東大の中内啓光教授らは、エイズ患者のキラーT細胞をiPS細胞にしてから再生したところ、エイズウイルスに感染した細胞を攻撃する能力を保ったまま増殖力が回復するなど、T細胞が若返ったことを確認した。左の画像の白い点が量産されたT細胞です。T細胞は体内にあるものの、数が少ないうえ、がん細胞を攻撃する際に一部が無力化されるため、がんを破壊しつくすには数が圧倒的に足りないという問題がありました。  (2013/1/05) 


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