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2019年度1月-3月、トピックス・ ニュース



 

 

根本厚労省、「利便性向上」4月に障害者手帳カード化も

根本匠厚生労働相は29日の記者会見で、4月からカード型の身体障害者手帳と精神障害者保健福祉手帳を自治体の判断で交付できるようになると発表した。根本氏は「カード化で持ち運びやすくなり、利便性が向上する。自治体には積極的に検討してもらいたい」と強調した。
従来の手帳は紙製で大きかったが、カード形式の手帳はプラスチック製でクレジットカードや免許証と同じサイズとなる。
知的障害者が持つ療育手帳は現行でもカード型の発行が可能で、すでに一部自治体が導入している。(2019.03.30)




 
 

グンゼが再生医療に本格参入、ひざ軟骨欠損症に新しい治療法

グンゼ株式会社(本社:大阪市北区、社長:廣地 厚)は、ポリグリコール酸(PGA)を材料とした吸収性の軟骨再生基材「CHONDROVEIL™(コンドロベール)」を開発し、2018年9月、欧州でCEマーキングの認証を取得しました。今秋、欧州で販売を開始するCHONDROVEIL™は、マイクロフラクチャー法を用いた手術の際に患部に貼り付けることで、軟骨が再生するための足場として機能します。培養した細胞を用いることなく、基材と体内にある自らの細胞のみで軟骨を再生させることで、軟骨欠損や変形性膝関節症に苦しむ患者さまの新たな治療法となることを目指すと同時に、再生医療に本格参入いたします。(2019.03.26)

   

池江選手公表後、ドナー登録、1カ月で1万人超

日本骨髄バンクへのドナー登録が2月に急増し、1カ月間の登録者数が1万1662人と初めて1万人を超えた。競泳女子の池江璃花子選手が2月に白血病と診断され、公表したのをきっかけに、治療法の骨髄移植などへの関心が高まったためとみられる。

 月間登録者数は通常2000~4000人程度。2月の増加で、総登録者数も50万3883人と初めて50万人を上回った。

(2019.03.26)

   

第108回看護師国家試験、合格率は89.3%

厚生労働省は2019年3月22日14時、第108回看護師国家試験(2019年2月17日実施)、第105回保健師国家試験(2019年2月15日実施)、第102回助産師国家試験(2019年2月14日実施)の合格発表を行った。

 看護師国家試験は、6万3603人が受験し、5万6767人が合格。合格率は89.3%と、前年より1.7ポイント低下して再び9割を下回った。保健師国家試験の合格者数と合格率は6852人、81.8%。助産師の合格者数と合格率は2096人、99.6%だった。

 新卒・既卒別の看護師国家試験合格率は、新卒者が94.7%、既卒者が29.3%。学校種別の合格率は、大学が95.4%、短期大学3年課程が83.8%、専門学校などの養成所の3年課程が92.7%、同2年課程が89.6%などとなった。(2019.03.26)

   

透析中止に新ガイドライン策定へ 医学会、福生病院の主張否定

公立福生病院(東京都福生市)の人工透析治療を巡る問題で、日本透析医学会(理事長=中元秀友・埼玉医大教授)は25日発表した声明で「終末期でない患者の意思決定プロセスなどを追加して、学会のガイドラインを改訂する時期に来ている」として、透析治療中止に関する新たなガイドラインを年内に策定する方針を明らかにした。同日、作成委員会を発足させた。現行のガイドラインは治療中止の条件を「患者の全身状態が極めて不良」「患者の生命を損なう危険性が高い」という場合と規定し、終末期の患者に限定している。学会は、終末期ではない患者が自ら治療を拒否した場合、患者の価値観や人生観を探りながら何度も話し合うことなどを想定しているとみられる。

これまで病院側は「透析を受けている患者は『終末期』だ」と独自に定義。「透析を受けない権利を患者に認めるべきだ」と主張している。これに対し学会は声明で、透析治療を受けている患者は終末期に含まないことを確認したとして病院側の主張を否定した。

 15日に立ち入り調査した学会の調査委員会(委員長=土谷健・東京女子医大教授)は、治療中止や最初から治療をしない「非導入」の選択肢を終末期ではない計21人に提示していた外科医(50)と腎臓内科医(55)から事情を聴いた。腎臓内科医は外科医と同じく、「透析患者は『終末期』だ」と話したという。

 調査は、昨年8月に透析治療をやめる選択肢を外科医から示されて死亡した女性(当時44歳)の事例が中心で、他の20人については今後、病院に質問状を送るなどの方法で調査を継続するという。学会によると、4月中に倫理委員会で結論を出し、5月中に調査委報告と合わせて理事会声明を出す予定だ。25日の声明は「現在までの議論で、学会の考えとして『透析を行っている患者は終末期には含まないこと』を確認している」としたうえで、「患者の状態は、透析に伴う合併症などを含めて個々に判断していくことが重要」としている。(2019.03.26)

   

透析中止問題の経過、公立福生病院:44歳女性死亡 「透析再開」要請聞かず 都が認定

公立福生病院(東京都福生市)の人工透析治療を巡る問題で、透析治療をやめる選択肢を外科医(50)から提示されて亡くなった女性(当時44歳)について、都が実施した立ち入り検査の結果が判明した。都は、女性が何度も治療中止を撤回したいと訴えたにもかかわらず、外科医は治療再開の要請を聞き入れなかったと認定。「女性の意思確認が不十分だった」と判断した。適切な医療の実施を定めた医療法に抵触していた可能性もあるとして、病院を今後、文書で指導するとみられる。
女性が治療中止の選択肢を示されて意思確認書に署名した8月9日、決定を撤回できる点を外科医が説明していなかったことが判明。女性は入院後、苦痛のため「何度も治療中止を撤回したいと訴えた」と認定した。しかし、外科医は治療を実施せず、最終的に女性との意思疎通が難しくなった際、夫(51)も治療再開を外科医に要請したが、聞き入れなかった。都は、病院が倫理委員会など外部の助言を受ける機会を設けず、日本透析医学会のガイドラインから逸脱していたことも確認した。
外科医は「透析治療を受けている患者は『終末期』」と独自に定義し、「(女性に対する)治療義務はなかった」と主張している。しかし、都は終末期について「死期が迫っている状態」と厳密に定義。「透析治療をすれば、患者(女性)の病状からあと3~4年生存できた」と外科医の主張を否定したうえで、治療義務はあったと結論づけた。(2019.03.23)

 

 

砂川市立病院 で「盗難」の筋弛緩剤発見!

北海道砂川市立病院は21日までに、盗まれた可能性があるとしていた麻酔用の筋弛緩剤「エスラックス」の50ミリグラム入り瓶1本が、病院内で見つかったと明らかにした。

 病院は昨年12月、看護師が手術のため保冷庫から取り出したエスラックスの瓶5本のうち、1本が空になっており、注射器で中身を抜き取るなどして盗まれた可能性があるとして、砂川署に届け出ていた。

 その後の調べで、看護師が取り出す際に1本を床に落とし、もともと落ちていた空の瓶と取り違えたことが判明。中身の入った瓶は保冷庫の下から見つかった。病院は届け出を取り下げた。

 エスラックスは毒薬指定されており、50ミリグラムは成人3人分の致死量に相当する。(2019.03.23)

   

旭川医大病院、北大と連携し5月より新外来で「がんゲノム医療」開始

 旭川医科大病院が、がん患者の遺伝子情報に基づき治療を行う国の「がんゲノム医療連携病院」に道北で唯一指定を受けた。5月にも外来部門を設置。多数の遺伝子を同時に調べ、最適な治療薬を見つける「パネル検査」も始める計画だ。

 がんは細胞の遺伝子変異が重なって発症する。パネル検査で遺伝子変異が特定されれば、患者に合った薬を選べる可能性があるという。パネル検査は現在、保険外診療で数十万~100万円かかるが、健康保険の適用が見込まれている。
 厚生労働省は、がんゲノム医療の中核拠点病院を全国11カ所、連携病院を135カ所指定。道内の拠点病院は北大病院の1カ所、連携病院には旭医大病院と札幌医科大付属病院、北海道がんセンター(札幌)、市立函館病院、函館五稜郭病院の5カ所を指定した。
 連携病院は、患者に検査の内容を説明し、検体を採取する。拠点病院では、パネル検査の結果を専門家の会議で分析、患者に合う薬を判断し、連携病院と話し合って治療方針を決める。(2019.03.19)

   

がん遺伝子パネル検査 北大病院が保険適用で提供開始

国のがんゲノム医療中核拠点病院の北大病院は14日、昨年12月に厚生労働省が製造販売を承認し近く保険診療となる、がん遺伝子パネル検査「NCCオンコパネル」の提供を始めた。承認後、保険診療開始までの間に認められている保険外併用療養費制度で行う。遺伝子解析の検査に必要な費用(約78万円)は全額自己負担で、それ以外の検査や診療の費用は通常通り保険が適用される。患者負担は総額で約80万円となる。(2019.03.19)

   

日立、大量のiPS細胞を自動培養する装置を製品化

日立製作所は11日、大量の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を自動培養する装置を製品化したと発表した。再生医療に用いる装置に関する国内規制を初めてクリアした。品質の高いiPS細胞を安定して大量に供給することができ、再生医療の普及に一役買いそうだ。
iPS細胞の培養は現在、主に熟練者による手作業で行われているが、日立の装置は、無菌環境で細胞の播種、培養、観察を自動でできる。研究向けの装置は既に開発されていたが、医療現場での患者への使用に対応させた。
装置は2022年度にパーキンソン病向けの医薬品販売を目指す大日本住友製薬に納入した。(2019.03.18)
   

透析中止問題の経過、透析せず、20人全員死亡か

東京都福生市の公立福生病院の人工透析中止問題で、同病院で2013年4月~18年3月、治療方針を相談した腎臓病患者のうち、透析治療を受けることを選択しなかった約20人全員が死亡していたとの情報があり、東京都が確認を進めていることが8日、分かった。
また、同病院で昨年8月、医師から(1)透析治療継続(2)治療中止―の選択肢を示されて中止を選び、約1週間後に死亡した女性=当時(44)=について、病院幹部の判断で倫理委員会を開いていなかったことが関係者への取材で新たに判明。死に向かう選択肢の提示への上層部の関与が明らかになった。女性は容体が悪化した後、治療の再開を求めたとの情報もあり、都が経緯を調べている。(2019.03.12 )

   

透析中止問題の経過、死亡前、中止撤回の意向 医師確認後、透析せず 

東京都福生市の公立福生病院で昨年8月、医師が腎臓病の女性=当時(44)=に人工透析治療を中止する選択肢を示していた問題で、女性が中止に同意した5日後に入院し、死亡前には一時、中止意向の撤回と受け取れる発言をしていたことが9日、分かった。意向は病院側に伝わっていた。(2019.03.12 )
 


 

小樽協会病院 、4月から妊婦受け入れ制限撤廃

小樽協会病院(住ノ江1)は4月から、妊婦の受け入れ人数に制限を設けないことを決めた。昨年7月に分娩(ぶんべん)の取り扱いを再開後、月10人までだったが、これまで約60人の赤ちゃんが誕生し順調に実績を積んでおり、受け入れ可能と判断した。

 1人でも多くの人に協会病院で出産してもらう狙い。分娩の取り扱いも妊娠37週目以降から、同36週目以降に変更する。ただ、母体や胎児のリスクによっては分娩を受け入れられない場合もあるという。里帰り出産の希望者は同32週目までに受診してもらう(2019.03.10)





 
 

厚労省、6月にも実施予定の世界初、大阪大のiPS角膜移植計画を了承

厚生労働省の専門部会は5日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)からシート状の角膜組織を作り、目の病気の患者に移植する大阪大の臨床研究の実施を条件付きで了承した。大阪大のチームは、早ければ6月にも1人目の移植を実施する方針。iPS細胞を使った角膜の治療は世界初。iPS細胞の臨床応用が認められた病気は国内6種類目となる。

 視力が低下したために、亡くなった人からの角膜提供を希望する患者は全国で約1600人に上る。大阪大の治療はこうした患者の新たな選択肢となる可能性がある。

 臨床研究の対象となるのは、けがや病気で角膜のもとになる細胞が失われる「角膜上皮幹細胞疲弊症」の患者。角膜は眼球への異物の侵入を防ぎレンズの役割を果たす透明な膜で、この病気になると、角膜が濁り、視力が低下する。

 計画では、京都大に備蓄されたiPS細胞から作った角膜の細胞を厚さ0・05ミリのシート状に培養、重症の成人患者4人に移植する。既存の角膜移植と比べて拒絶反応が起こりにくく、1度の移植で生涯効果が続くと期待される。治療対象となる患者は国内に数百人程度とみられる。

 専門部会は、患者への説明文書の修正などを条件に実施を了承した。大阪大は、春にも患者の募集を始める。

 チームは既存の角膜移植を補完する医療にしたい考えで、5、6年以内の実用化を目指す。責任者の西田幸二(にしだ・こうじ)・大阪大教授は、記者会見で「心が引き締まる思いだ。この治療をできるだけ安全に、迅速に発展させたい」と述べた。

 iPS細胞を使う再生医療は、理化学研究所が2014年に別の目の病気の患者に臨床研究として世界で初めて実施。京都大も昨年、パーキンソン病患者向けの治験を始めた。この他、大阪大の心臓病治療、京都大の血小板輸血、慶応大の脊髄損傷治療も実施が認められている。(2019.03.10)




 
 

国産手術支援ロボット、2019年度内に国内販売へ

「手術ロボット」。アメリカのインテュイティブ・サージカルの「ダ・ヴィンチ(da Vinci)」が現在、世界のトップシェアを占めている。ところが来年2019年に大部分の技術の特許が切れるため、その地位は決して安泰ではない。他社にとっては手術ロボットのシェアを奪取する大きなチャンスの到来。欧米の主要企業は手術ロボット開発のピッチを上げるが、“ロボット大国”“医療機器大国”の日本勢も、決して負けてはいない。
ロボット手術は正しくは「ロボット支援下手術」と呼ばれる。ロボットと言っても、病院の手術室に『スターウォーズ』の「C-3PO」のようなヒト型ロボットが現れ、ベッドに横たわる患者の体にメスを入れて開腹手術を行うわけではない。 
 ロボットは、関節があり手術台でメスをふるう「手」の部分(多関節アーム)4本と、制御装置(コントローラー)の部分でできており、「内視鏡(腹腔鏡)手術」(「腹腔鏡」は「内視鏡」の一種。本稿では「内視鏡」に統一する)の経験がある執刀医が3D画像の専用モニターを見ながら、楽器のエレクトーンに似た制御装置を操作する。内視鏡が執刀医の目の代わりを務め、ロボットの「手」が執刀医の手の代わりを務める。アームは人間の腕では不可能な動作ができる。 
 それは工場や鉱山や原発など、高熱、極低温、高圧、水中、化学物質、放射線、真空のような危険な環境下で、制御装置の前で作業者がモニター画面を見ながら、手の代わりを務めるアームを動かす「マニピュレーター」が、病院の手術室に入ったようなものだと思えばいいだろう。 
 外科医にとってロボットは内視鏡手術を支援してくれる良き“相棒”で、ライバルではない。「将来、手術はみんなロボットがやるようになるから、外科医は必要なくなる」という言説は想像が飛躍しすぎていて、誤解のもとになる。
手術ロボットのルーツは「軍医の分身」だった。戦時下の野戦病院はベッドも医療機器も薬も包帯も医師も看護師も何もかも足りない。照明も麻酔も消毒も不十分な環境下で、戦場で重傷を負った兵士が家族のもとに生還できるか、それとも勲章とともに無言の凱旋を遂げるか、まさに瀬戸際の外科手術がおびただしい数、行われた。 
 そこで湾岸戦争(1991年)を控え、軍医が別の病院にいても遠隔操作で手術できる分身のようなシステムが作れないか、アメリカ陸軍とスタンフォード研究所(SRI)が研究を始めた。 
 1993年に始まるクリントン政権下、冷戦の崩壊、国防費の削減に伴う「平和の配当」で多くの軍事技術が民間に移転されたが、遠隔手術の研究もその一つで、成果を引き継いだ1社が外科手術用機器を製造するインテュイティブ・サージカルだった。 
 「ゼウス」という別のロボットが先に開発されたが、デファクトを握ったのはその次の「ダ・ヴィンチ」初号機で、当初はがん手術用ではなく心臓手術用だった。2000年にFDA(アメリカ食品医薬品局)から承認を受け、日本では2009年に厚生労働省から医療機器として承認されている。
手術ロボットは日本でも急速に普及が進んでいるが、導入機種のほとんどは「ダ・ヴィンチ」。全世界で4500台以上納入されたうち約300台が日本の病院に設置されている。台数ではアメリカに次ぐ第2位である。 
 ロボット支援下手術への健康保険の適用は2012年から前立腺がん、2016年から腎臓がんという2種類の手術に限って認められ、それ以外の手術は1件200万円以上する自由診療だった。それが2018年4月、肺がん、食道がん、胃がん、直腸がん、ぼうこうがん、子宮体がん、心臓病(心臓弁膜症)手術など12種類が認められ適用範囲は大きく拡大した。日本経済新聞によると、全国27施設でのロボット支援下の直腸の手術は保険適用後の4月、前年同月の約3倍に増えたという。 
「ダ・ヴィンチ」はコストがかかる。1台の価格は約2億5000万円で、年間維持費が約2000万円かかる。オプションの装置や、メスや鉗子(かんし)など消耗品も高く、医療機器の中でも高いと言われるMRI(磁気共鳴画像診断装置)の標準機種とも肩を並べるほどの値段だ。病院内に通常の手術室とは別にロボット専用手術室を設ける必要もある。 
ライバルメーカーにとっても、「コストダウン」は新製品開発の大きなテーマになっている。 
そのライバルたちにとって大きなチャンスとなるのが、第4世代まで進化し全世界で年間に100万件近い手術が行われている「ダ・ヴィンチ」の技術の大部分が特許切れを迎える2019年だ。
医薬品の「特許切れ」は、ジェネリック(後発)医薬品が登場するため医薬品メーカーの業績に大きな影響を及ぼし、業界地図を塗り替えることさえある。それは医療機器についても同様。市場を独占する「ダ・ヴィンチ」の特許切れは、AI(人工知能)の搭載などともあいまって、手術ロボットの世界に大変動をもたらす可能性がある。

国産の手術支援ロボットの開発は急ピッチで進んでいる。ホギメディカル(3593)は東京工業大学などの手掛けた簡易的な医療手術装置である「エマロ」を市場に投入済みだ。東京工業大学のグループは、本格的な手術支援ロボットの開発も進めており期待が高まる。  
また、シスメックス(6869)と川崎重工業(7012)は、共同で合弁会社メディカロイドを設立。メディカロイドは手術支援ロボットの開発を積極的に進めている。同社の手術支援ロボットはドラマの「カエサル」にイメージも近い。内視鏡や手術関連機器で世界市場をリードするオリンパス(7733)も手術支援ロボット開発では無視できない存在である
(2019.03.10)
   

透析中止の松山健病院長、5年前に外科医による透析中止の提案を了承「選択肢は必要。むしろ倫理的だ」と!

公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療をしない選択肢を外科医(50)から提示された女性(当時44歳)が死亡した問題で、松山健院長が毎日新聞の取材に応じ、女性のケースについて「透析治療を含め、どういう状況下でも命を永らえることが倫理的に正しいのかを考えるきっかけにしてほしい」と話した。
 公立福生の人工透析治療を巡る問題で、外科医(50)は2014年ごろ、透析治療中止という方針を松山健院長(当時・副院長)に提案し、松山院長が了承していた。その後、患者に対して治療をやめる選択肢の提示が始まり、昨年8月に亡くなった女性(当時44歳)以外にも30代と55歳の男性ら数人が治療をやめる選択肢を示され、少なくとも2人が死亡した。了承した理由について松山院長は「選択肢を患者に提示することが普通の医療だから」と話している。

 2月下旬、病院内で応じた。亡くなった女性について松山氏は「いろいろな選択肢を与え、本人が(透析治療の中止を)選んだうえで意思を複数回確認しており、適正な医療だと考えている」と強調。「透析治療を受けない権利を患者に認めるべきだ」とする外科医や腎臓内科医(55)の主張に理解を示した。 (2019.03.10)

   

スマートフォンに残された助けを求める最後のSOS?

「とうたすかかか」。スマートフォンに残されたメールの平仮名7文字は、助けを求める最後のSOSだったのか。公立福生病院(東京都福生市)で明るみに出た「死」の選択肢の提示。
女性のスマホの画面。死の前日の昨年8月15日に「何時来るの?」と夫に付き添いを催促。容体が悪化した翌16日午前7時50分、「とう(父)たすけて」と読めるメールを送ったのが最後になった。
(2019.03.10)

   

公立福生病院での透析しない提案で、2013年4月~17年3月の4年間で終末期以外の患者が20人が「死」の選択を!

「公立福生病院」での「透析中止」が大きな波紋を呼んでいますが、新しく分かったことをお伝えします。

東京都福生市の公立福生病院で、腎臓病の女性に医師が人工透析治療をやめる選択肢を示し、治療中止を選んだ女性がその後死亡した問題で、日本透析医学会が設置した調査委員会が来週にも、病院に調査に入る見通しであることがわかりました。

公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療をやめる選択肢を示された腎臓病患者の女性(当時44歳)が死亡した問題で、この女性とは別に、病院が2013年4月~17年3月の4年間で、最初から透析治療をしない「非導入」の選択肢をいずれも終末期ではない患者に示し、20人が死亡していた。最初から透析治療をしない基準について日本透析医学会のガイドラインは患者の状態が極めて不良など末期的な容体に限定。このガイドラインから逸脱していた。

福生病院の腎臓病総合医療センターによると、患者が腎不全で透析治療または腎臓移植治療が必要になると、移植不可能と判明した時点で(1)透析治療(2)透析治療しない非導入――を患者に一律提示。センターが発足した13年4月以降の4年間に受診した149人のうち、終末期ではない20人が非導入を選んで死亡した。大半が70歳以上の高齢者で、50代が2人いたという。若い頃に脳梗塞(こうそく)を起こして障害が残っていた50代の男性患者は「2人暮らしの母親に迷惑をかけたくない」と話したという。

 センターの腎臓内科医(55)によると、患者には透析治療とともに「透析しなかったらお亡くなりになります」と説明。非導入が死に直結することを明確に伝えたという。患者の家族から「死ななくて済む方法があるのに、なぜ死を選ぶのか」という疑問が出た場合には、患者本人に家族を説得してもらったという。

【東京・公立福生病院:医師から透析中止提示 「命諦めろ」感じた 治療継続の患者親族】

 公立福生病院(東京都福生市)で人工透析治療をしない選択肢を外科医(50)から提示された女性(当時44歳)が死亡した問題で、外科医は昨年、終末期ではない80代女性と70代男性に治療中止の選択肢を示し、いずれも断られていた。分路(シャント)に障害が発生した場合などに「(治療中止の選択肢を)必ず提示している」と外科医は話している。【斎藤義彦】

 関係者によると、腹腔(ふくくう)に透析液を入れ、腹膜を利用して老廃物を除去する「腹膜透析」をしていた80代女性は昨年3月、腹膜が使えなくなったため外科医に相談。外科医は女性の親族に対し、首周辺に管(カテーテル)を入れて透析を継続する治療法とともに「中止する選択肢もある」と話したという。

 親族は「『透析する人は国のお金をたくさん使っているので、もう透析はしないでほしい』『命を諦めろ』と言われたように感じた」という。結局、女性は管にしたが、ショックを受けた親族は治療中止の選択肢を示されたことを女性に明かせなかったという。

 また昨年11月、40年以上透析を続けている70代男性が、血液交換のために針を入れる血管の分路の検査で病院を受診したところ、外科医から「透析をそのままやっていくのか?」「今後分路が使えなくなった時、透析をしない選択もある」と中止の選択肢を示された。男性は承諾しなかった。

 妻は「今までそんなことを言われたことは一度もなかった。医療が変わったのか」と振り返り、男性も「(家族もいて)自分だけで決められない」と戸惑ったという。

 分路に障害が出た場合などに「(透析中止の選択肢を)必ず提示する。(透析継続という)選択肢を取らない決定も当然あるべきだ」と外科医は話す。そのうえで、透析は延命治療で、腎不全は治らないことを理解した上で患者が治療法を選ぶべきだと主張。「適正な選択の話を聞いていないから患者は衝撃を受ける。最初から聞いていれば普通に考えられる」とし、「『さじを投げられた』と感じる患者もいるが仕方ない」と話している。

 亡くなった女性を担当した外科医(50)と腎臓内科医は、現行の透析治療を「対症療法」と独自に解釈。そのうえで「患者に苦痛を負わせる対症療法を医師が問答無用で押しつけることはできない。透析治療導入後にご家族が後悔することもあり、通り一遍の流れの医療をすべきではない。導入時にどうしたいのか(患者に)確認する時代になってくる」と主張している。

 最初から透析治療をしない基準について、日本透析医学会のガイドライン(14年)は「患者の全身状態が極めて不良」「(透析治療自体が)患者の生命を著しく損なう危険性が高い」という二つの場合に限っている。

 専門医で作る日本透析医会の宍戸寛治・専務理事は「透析治療を始めたばかりの患者は精神的に不安定で、判断が正常ではない場合が多い。最初は治療を嫌がっても、『楽になった』という患者も多い。一律的な非導入は自殺へと誘導しかねない」と指摘する。

 医療に詳しい甲斐克則・早稲田大教授(医事法・刑法)は「合併症などで透析治療を続けることが患者にとって過酷になり、さらに患者が治療を拒めば、その意思が尊重されることはあり得る。半面、そのような状態ではないのに最初から非導入を選ばせるのは倫理的に問題だ」と話す。(2019.03.10)





 
 

医師から「透析中止」の選択肢、終末期?自己確認は十分?

東京の「公立福生病院」で昨年8月、腎臓病患者の女性(当時44歳)に対して、外科医が人工透析治療をやめる選択肢を示し、透析治療中止を選んだ女性が1週間後に死亡した。
東京都は医療法に基づき同病院を立ち入り検査し、厚生労働省と連携し事実関係などを調査している。

「おそらく2週間ぐらいで死を迎えます」。昨年8月9日。外科医は、そう女性に告げた。女性は血液浄化のために腕に作った血管の分路(シャント)がつぶれたため、通っている診療所の紹介状を持って訪れていた。
その際、医師から治療法と同時に、死につながるリスクがあることを伝えられた上で透析をやめる選択肢を示された。女性は1度、透析中止を選択。その後、中止を撤回する意向を示したが、女性は同月中旬に亡くなった。
提示されたのは(1)首周辺に管(カテーテル)を入れて透析治療を続ける(2)透析治療を中止する――という二つの選択肢だった。
死の前日(同15日)のことを悔やむ。夫によると、病室で女性は「(透析中止を)撤回したいな」と生きる意欲を見せた。「私からも外科医に頼んでみよう」。そう思って帰宅しようとしたところ腹部に痛みが走った。ストレスで胃に穴が開き、炎症を起こしていた。外科医に「透析できるようにしてください」と頼み、同じ病院で胃潰瘍の手術を受けた。翌16日、麻酔からさめると女性は既に冷たくなっていた。
人工透析治療の中止は、死という悲劇的な結果をもたらす。血液透析は「人工腎臓」と呼ばれ、腎臓が全く機能しなくなり尿も出なくなった人のために、機械が老廃物や毒素を取り除く。腎不全で亡くなっていたはずの人が何十年も生きられる。逆に、血液透析をやめれば体内に毒素がたまり、今回の女性のような比較的若い人なら、1週間程度で例外なく亡くなる。
日本透析医学会は14年、病状が極めて重く死期が迫った終末期の患者への対応を巡り、本人の意思が明らかな場合に人工透析をしないことや、中止も選択肢とする提言をまとめている。状況としては、透析をすること自体が患者の生命に危険を及ぼす場合や、がんなどで全身状態が極めて悪い場合などを挙げている。
終末期医療については、厚労省が07年に「患者本人の決定が基本」とする初の指針を公表し、尊厳死を容認する方針を示した。18年には指針を改定し、意思を家族や医療従事者とあらかじめ共有することが重要とした上で、患者の意思の変化を認めるよう求めている。
医療の枠組みの中で「死の選択」が行われているとは------。しかも、終末期ともいえず、患者の意思確認も十分とは言えないようです。不幸なタイミングで夫が急性の手術中に、意思撤回の言葉も届かず亡くなってしまったとは。
わたしも、透析治療を受けているものの一人として驚きを禁じ得ないのですが、皆さんはどう思いますか?(2019.03.07)

   

旭川医大が世界初導入、8K内視鏡

旭川医大は高精細な8Kスーパーハイビジョン内視鏡を用いた腹腔鏡手術のシステムを導入した。昨年12月に直腸がん、今月18日に肝臓がんの手術に初めて採用し、いずれも患部などをこれまでより鮮明な映像で映し出すことで、正確で安全な手術につながった。旭医大などによると、8K内視鏡を医療現場で本格導入するのは世界初で、8K技術の医療への応用の第一歩となりそうだ。

8K内視鏡は、現在国内で導入の多い2Kハイビジョン内視鏡に比べて約16倍の画素数で、鮮明できめ細かい映像を実現する。人間の視力に換算すると、4・27に相当し、血管や神経などをより精細に撮影することができる。

また、カメラを患部に近づけなくてもズームで高精細の画像を維持できるため、内視鏡と手術器具の接触などが起こりにくく、手術の安全度が高まる。(2019.03.03)



 
 脊髄再生医療、初の保険適用 薬価は1回1500万円

厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は20日、脊髄損傷に対する初の再生医療として薬事承認されていた治療用幹細胞「ステミラック」に、公的医療保険を適用することを承認した。26日にも保険治療が可能になる見通し。
静脈注射で使い、薬価は1回当たり約1500万円。対象患者は250人程度を見込む。
けがから31日以内の患者の骨髄液から幹細胞を取り出して増殖させる細胞医療で、札幌医科大と医療器具大手「ニプロ」(大阪市)が共同開発。骨髄液を採取し、間葉系幹細胞を取り出して増殖させ、静脈に注射する。幹細胞が損傷した神経の再生を促し、知覚や運動機能が回復。リハビリ以外の有効な治療手段となることが期待されている。同様の治療で、脳梗塞やパーキンソン病などの神経疾患でも症状の改善が見込めるという。昨年12月に厚労省から最大7年間の条件付きで製造販売の承認を得た。(2019.02.25)

  iPS、再生医療の「中核」へ 慶大が秋にも移植
脊髄損傷、神経の修復に挑む
 

厚生労働省の専門部会は18日、iPS細胞を使って脊髄損傷を治療する慶応義塾大学の臨床研究を了承した(「iPS細胞で脊髄損傷治療 厚労省、慶大の計画了承」参照)。近く厚労相から正式に通知が出され、2019年秋にも移植が始まる。事故などで傷ついた神経を再生、失った運動機能や感覚の回復を目指す。iPS細胞を使う再生医療は他にも計画が進むが、今回は現代医学では歯が立たないけがの根本的な治療を見据えており、本格的な再生医療への試金石となる。脊髄損傷は手足のまひなどが残り、重症だと車いす生活を余儀なくされる。現在はリハビリでわずかに残る機能の回復を目指すしかない。グループを率いる慶大の岡野栄之教授は記者会見で「本格的に研究を始めて20年になる。ようやくスタートラインに立てた。早く患者に届くよう頑張りたい」と語った。移植手術を担当する中村雅也教授は「現時点でできるベストを尽くす」と話す。計画では、備蓄しているiPS細胞から神経のもとになる細胞を作製。脊髄を損傷してから2~4週間以内の患者4人に移植する。安全性とともに、移植した細胞が新たな神経細胞を作って神経信号の途絶を修復させるかどうかを確かめる。チームは損傷から時間がたったマウスでも、運動機能の回復に成功している。将来は損傷から時間がたった患者の治療も目指す。 病気や事故で失った臓器や組織を修復して再生を目指す点で、今回の計画はiPS細胞を使う再生医療の「中核」に大きく近づく。脊髄は神経の状態を再現しにくいことから、脳と並んで創薬が進んでおらず、治療の難易度が高い。京都大学の山中伸弥教授が人のiPS細胞の作製に成功して10年あまり。再生医療への応用を目指す動きが活発化している。目の難病の加齢黄斑変性で理化学研究所などが2014年に臨床研究を実施。18年には、大阪大学が重い心不全、京都大学が血液の血小板が減少する難病で計画を了承された。阪大の角膜の病気や損傷の計画も審議中だ。京大は体が動かしにくくなるパーキンソン病で、保険適用を目指した臨床試験(治験)に取り組んでいる。治療が困難な病気やけがが対象になってきた。ただ、従来は症状の改善が主な狙いで、病気の原因そのものを取り除くのは難しい。これまでは成熟しきった細胞やそれに近い段階の細胞を移植しているが、慶大グループは未成熟な細胞を使う。こうした細胞が脊髄の損傷部で、神経の再生に必要な様々な細胞に変化するとみている。動物実験で、移植した細胞から神経細胞が修復していることを確かめた。患者でも神経が修復すれば、失った臓器や組織を再生する医療の実現性が増す。iPS細胞を使う再生医療では、脊髄以外にも肝臓や腎臓で臨床研究の計画が具体化している。糖尿病を治療するための膵島(すいとう)の再生を目指す研究が進んでいる。最大の課題が安全性だ。iPS細胞から作った移植用の細胞は品質が悪いとがん化するリスクを抱える。本格的な再生医療を実現するには、多くの細胞の移植が必要となる。その数は数百万から数千万、多いものでは1億個近くになるという。この中にがん化する細胞が混ざらないか、細心の注意が欠かせない。移植用の細胞の全遺伝情報を調べるなど、品質管理を徹底する必要がある.(2019.02.22)

   

官房長官が指示、マイナンバーカードを保険証に


菅義偉官房長官は15日午前、首相官邸で開いたデジタル・ガバメント閣僚会議で、マイナンバーカードを健康保険証として利用可能にする準備を進めるよう指示した。総務省などの関係省庁は2021年3月から原則すべての病院で対応できるように準備を急ぐ。菅氏はマイナンバーカードの普及に向けて様々な対策を打つ考えも示した。
政府は同日の閣議で、マイナンバーカードを保険証として利用可能にする規定を盛り込んだ健康保険法改正案を決定した。今国会で成立を目指す。マイナンバーカードに搭載されたICチップを病院窓口の読み取り機にかざすと、保険証の情報が病院に送信される。

菅氏は会議で「マイナンバーカードと健康保険証との一体化を円滑で着実に実施する必要がある」と述べ、関係省庁の局長級で早急に検討を進めるよう指示した。「マイナンバーカードの普及は日本の生産性や国際競争力の向上に大きく貢献する」と強調。「マイナンバーカードの普及策はさらに検討する必要がある」とも語った。菅氏はマイナンバーカードを使って買い物をした人に国のお金でポイントを還元する仕組みの準備も進める考えを示した。20年度から実施する。商店街などで買い物をしたときに得られる「自治体ポイント」の仕組みを使う。18年12月時点でマイナンバーカードの交付実績は1564万枚と人口の12%程度にとどまる。政府が目指すデジタル社会づくりにはマイナンバーカードの普及が肝になる。政府は保険証の代用やポイント還元を通じて、カードを取得する人が増えると期待している。(2019.02.18)

   ドリームインポケット、静脈注射正確にできる機器
医療機器ベンチャーのドリームインポケット(東京・江東)は、人工透析や点滴などで行う静脈注射を正確にできるようにする機器を開発、3月に発売する。腕の締め付けをセンサーで自動調整して、静脈を現れやすくする。経験の浅い看護師らでも注射しやすくし、患者の負担を減らす。機器の名称は「電子駆血帯」で、患者の腕に巻いて取り付けて使う。内蔵した独自のセンサーで最低血圧、最高血圧など、患者の脈動を把握。バンドを締め付ける力を自動で変化させ、静脈が一番膨れる「中間血圧」で止めて、注射しやすくする。 静脈注射をする際はゴムバンドを使うのが一般的。ただ、血圧が低く腕が細い患者などの場合は看護師らが血管をうまく浮き立たすことができず、注射に時間がかかることがあるという。機器の製造は電子機器メーカーに委託する。価格は5万9800円(税抜き)。初年度は3000台の販売を目指す。 同社は2017年に設立。情報システムなども手掛けながら、東京都の中小企業の医療機器産業参入を支援する助成事業を活用して電子駆血帯の開発を進めた。(2019.02.18)
 


 

北大、旭医大、札医大は二段階選抜なし

 北大、旭川医科大、札幌医科大は13日、2019年度一般入試の前期日程で、大学入試センター試験の得点により2次試験の受験者数を絞る「二段階選抜」を行わないと発表した。

 北大は、一部の学科で二段階選抜の予定倍率を上回ったが、試験会場の確保など対応は可能なため、二段階選抜は不要と判断した。

 旭医大と札医大は全学科で予定倍率を下回った。(2019.02.15)

   

「ドナー登録手続きは」日本骨髄バンクに反響 池江選手公表で

2020年東京五輪での活躍が期待される競泳の池江璃花子選手(18)が12日に白血病を公表したことを受け、日本骨髄バンク(東京)にドナー登録の手続きなどの問い合わせが相次いでいる。
白血病は抗がん剤による化学療法や分子標的薬と呼ばれるがん細胞の増殖などを行う特定の分子を狙う治療薬の投与が行われることが多いが、治療が難しい場合などは骨髄移植が選択肢となる。移植には白血球の型が一致するドナーの確保が欠かせない。昨年末の登録者数は49万3627人。最近の新規登録者は毎年3万人以上で推移する一方、提供可能上限の55歳を過ぎて登録が取り消される数も年間2万人を超えており、18歳以上の若い世代の登録者の確保が課題となっている。

(2019.02.13)

   

池江選手の白血病公表に、「本当にがっかり」桜田五輪相が発言
桜田義孝五輪相が、競泳の池江璃花子選手の白血病公表について「本当にがっかりしている」と発言していたことが13日、分かった。「治療に専念して元気な姿に戻ってほしい」とも強調した。(2019.02.13)

   

ラットの体内でマウスの腎臓作成  
さまざまな組織に変化する「万能細胞」の一種の胚性幹細胞(ES細胞)を使い、ラットの体内でマウスの腎臓を作ることに成功したと生理学研究所(愛知県岡崎市)などのチームが6日付の英科学誌電子版に発表した。

チームは、同様の手法でマウスの体内でラットの膵臓を作ることにも成功。この技術が応用できれば、大型動物で人間の臓器を作れる可能性があり、チームは「移植用臓器を作製する再生医療に貢献できる」としている。

チームは腎臓をできなくしたラットを作製し、このラットの受精卵にマウスのES細胞を数個注入。すると、生まれてきたラットに、マウスの細胞からなる腎臓ができていた。

(2019.02.10)

 

市立室蘭総合病院で9、10日に電子カルテシステム更新

 
市立室蘭総合病院(金戸宏行院長)は、新しい電子カルテシステムを導入する。更新作業のため、2月9日午後7時から10日午後2時までの計19時間、救急外来の受け入れについて一部制限する。

 同病院の財政基盤強化と医療提供体制を維持するために策定した「新経営改革プラン」(2013~20年度)に沿った対応。現在使われている電子カルテシステムは11年度(平成23年度)に導入し、更新時期を迎えたことを受けて入れ替える。総事業費は約6億4千万円。

 更新作業中は、脳神経外科系疾患を中心とした救急搬送患者や、ウオークイン患者(救急車を使わずに来院した患者)の受け入れを制限する。ただ、高エネルギー外傷による救急搬送患者などについては例外的に受け入れるという。

(2019.02.10)

 
   

製鉄記念室蘭病院に最新鋭の「血管造影装置」導入

 室蘭市知利別町の製鉄記念室蘭病院(前田征洋病院長)はこのほど、急性心疾患の診断や治療に用いる「血管造影装置」の最新鋭機器を導入した。これまでの機器と比べると、少ないエックス線で鮮明な撮影が可能なほか、最新のコンピューター画像処理機能で高精細な血管像を表示できる。同病院は「診療能力が向上し、治療時間も短縮される」としている。
この血管造影装置は、キャノンメディカルシステムズ(栃木県大田原市)が昨夏に発売した「アルフェニックス」シリーズの最新鋭機。道内での導入は、帯広協会病院に次いで2カ所目、胆振管内では初。
狭心症や心筋梗塞などの急性心疾患は、高齢化に伴って患者数も増加。手首や足の付け根からカテーテル(細い管)を血管内に挿入した上で、(1)血管の病変を診断する検査(2)血管の狭くなった部分を風船(バルーン)で広げてから金属製の網状の筒(ステント)を留置する治療―などを進めるケースも増えている。
同病院によると、心疾患でカテーテルを用いた治療は2018年(平成30年)では計292件実施。このうち、救急車両で運ばれた患者やウオークイン患者(救急車を使わずに来院した患者)による「緊急カテーテル治療」は計152件を数えるなど、「道内医療機関で最も多かった」という。
今回導入した機器は、画像がより高精細になっただけでなく、治療中の血管の一部を強調して鮮明に映し出す機能が加わったため、「医師の負担軽減と、治療時間短縮にもつながる」(中村裕一循環器内科長)。また、従来の装置より「50%以上の被ばく低減が図られ、患者や医療従事者の安全確保にもつながる」という。最新鋭血管造影装置(2019.01.26)

   

東京医大の私学助成金ゼロに


柴山昌彦文部科学相は22日の閣議後記者会見で、不正入試問題が発覚した東京医科大に対し、2018年度の私学助成金を全額交付しないと決めたことを明らかにした。助成金の全額不交付は09年度以来で異例。同大は17年度に約23億円を受給しており、今後の経営に大きな影響を及ぼしそうだ。
35%減額は、アメリカンフットボール部の悪質タックル問題も判明し、17年度に約91億円を受給した日本大。25%減額は岩手医科大(17年度支給額約18億円)▽昭和大(同約54億円)▽順天堂大(同約55億円)▽北里大(同約40億円)▽金沢医科大(同約12億円)▽福岡大(同約37億円)――となった。7校については来年の審議会で改善が認められれば、全額交付に戻される。(2019.01.22)

   

市立旭川病院、担当医3月退職で腎臓移植4月から休止

 道北で唯一、腎臓移植手術を行う旭川市の市立旭川病院が担当医の退職などのため来年4月以降、移植手術を休止する方針を固めたことが28日、分かった。同病院は移植を待つ患者に他の医療機関を紹介するとした上で、新たな担当医が確保でき次第、手術を再開したいとしている。
同病院によると、腎臓移植手術を主に担ってきたのは60歳の男性医師。一身上の都合で来年3月末で退職し、後任の医師確保のめどが立っていない。同病院には腎移植に関わる医師がもう1人いるが、同時期に異動する見通しで、来春以降当面、手術を行えなくなるという。
同病院は1995年に生体からの腎臓移植を初めて実施。2004年に死亡した人からの移植に成功、11年には脳死腎移植を道北で初めて行うなどこれまで計92例の手術を行ってきた。(2019.01.22)




 
 新規開業のお知らせ。 
なかや内科クリニック(西区)、もりうち皮膚科医院(西区 FB)が2018年12月3日、新札幌クリア眼科(厚別区)日曜日や祝日が休診の眼科が多いなか、当院は平日お仕事などでお忙しい方にも受診していただけるように土・日・祝日も診療しております。あおぞら訪問診療クリニック(中央区)小樽まつい耳鼻咽喉科(小樽)2018年12月7日開院、札幌さがクリニック(南区)が、新規開業いたしました。(2019.01.22)
   

男性世界最高齢113歳、足寄の野中さん死去

男性で世界最高齢だった十勝管内足寄町の野中正造さんが、20日未明に自宅で死去した。113歳。北海道出身。自宅は足寄町茂足寄159。葬儀・告別式は23日。
1905(明治38)年7月25日生まれ。2018年4月、112歳の時にギネスワールドレコーズ社に「存命中の世界最高齢の男性」と認定された。(2019.01.21)

   

搬送中に救急車横転、80代男性らけが 由仁

18日午後4時15分ごろ、空知管内由仁町新光の国道で、南空知消防組合由仁支署の救急車が路外に逸脱して横転した。搬送中の80代の男性が胸などを強く打ち、肋骨骨折などの疑いがあるが、命に別条はない。乗っていた、この男性の妻や救急隊員3人が頭などを打ったが、いずれも軽傷。
 栗山署などによると、男性は脳梗塞の症状を訴え、搬送されていた。事故の約30分後に別の救急車で岩見沢市内の病院に運ばれた。現場はゆるやかな右カーブで路面は圧雪アイスバーン状態だった。
 同組合の岡山隆消防長は「住民の安全と安心を守る救急車が事故を起こして申し訳ない。再発防止に努める」とコメントを発表した。(2019.01.19)





 

グンゼやオリンパスが再生医療、膝関節で実用化!

 再生医療が商用化の段階に入る。高齢化などに伴う膝関節の病気に企業が相次いで再生医療を応用する。グンゼは軟骨の再生を促す素材を欧州で発売。オリンパスや中外製薬は培養した軟骨を使う方法の実用化を急ぐ。膝関節の病気は日本人の5人に1人が患うため、その治療は再生医療の本丸と目されている。治療法が浸透し関連産業が活性化すれば、再生医療で日本が世界をリードする可能性もある。                            再生医療は人体の組織や臓器を再生し機能を取り戻す技術だ。実用化で先行したのは皮膚や心臓などの治療。重いやけど患者は年5千人で、うち60件程度が再生医療技術を治療に生かしている。経済産業省は、2012年に2400億円だった世界の再生医療に関連する市場規模が、30年には20倍超の5兆2千億円に拡大するとしている。                                   今回、各社が着目するのは膝関節の病気「変形性膝関節症」。潜在患者数は高齢者を中心に国内だけで2500万人いるとされる。これまでは手術で人工関節を導入するしか根治する方法はなく、症状の重い年8万人が手術を受けていた。患者数が多い病気に再生医療を応用することで、市場が一気に広がりそうだ。                  

 グンゼは1月、軟骨再生を促す繊維シートを欧州で発売する。手術で軟骨に傷をつけると、軟骨のもとになる細胞や栄養分がしみ出す。シートがそれらを取り込み軟骨を立体的に再生する。日本では20年にも臨床試験(治験)を始める。オリンパスは1月、患者の軟骨を培養し体内に戻す治験を国内で始める。23年3月までに承認申請する。

 中外製薬も、スタートアップのツーセル(広島市)と組み、国内で最終段階の治験を進めている。21年にも承認を得たい考えだ。旭化成は18年10月、京都大学などから、けがで傷ついた軟骨の治療にiPS細胞を使う権利を獲得した。欧米ではスタートアップ企業が再生した軟骨を販売しているケースもあるが、日本企業はより多様な治療法の研究を手がけている。

 膝軟骨以外にも再生医療の研究が進む。既存の治療手段に乏しい神経細胞の分野がその一つで、このほどニプロが開発した治療用の細胞が、脊髄損傷向け再生医療技術として国に承認された。患者数が多い心不全の治療への応用研究も活発で、慶応大学発スタートアップのハートシードなどが治験を目指している。

 再生医療で臓器や組織を再生できれば、治療にとどまらず、老化して機能が衰えた臓器の置き換えも可能だ。生活の質を向上させ、寿命を延ばすと期待されている。

 これまで再生医療が普及しなかったのは、細胞を注入する手術が難しかったり、効果が十分に確認できなかったりしたからだ。富士フイルムホールディングス傘下のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J―TEC)が12年から培養軟骨を販売するが、手術が難しく18年3月期の販売額は約3億円(約150件)にとどまる。

 ただ、ここにきて各社は手術を大幅に簡略化している。今後は公的な保険でカバーできる範囲に治療費を抑えることなどが課題となりそうだ。(2019.1.08)

 
   

020年以降「外来医師多数区域」での新規開業厳しく

 厚生労働省は12月26日の「医療従事者の需給に関する検討会」の第25回医師需給分科会(座長:片峰茂・長崎大学前学長)で、外来医療(診療所医師)の偏在対策として、「外来医師多数区域」(二次医療圏単位)を設定、同区域で開業する場合には、届け出を行う際に、在宅医療、初期救急医療、公衆衛生など「地域で不足する医療機能」を担うことを合意する旨の記載欄を設ける方針を提示した。合意欄への記載がないなどの場合、行政が開催する協議の場への出席を求め、協議結果を公表する(資料は、厚労省のホームページ)。                
「外来医師多数区域」として「可視化」することで、競合が激しい地域であることが分かる。その上、在宅医療等を担うことが開業のハードルになる。厚労省は、これらを通じて「外来医師多数区域」での開業を減らし、外来医療の偏在解消を狙う。厚労省医政局地域医療計画課は、「一種の駆け込み開業は、危惧している」と述べつつ、「外来医師多数区域ではなく、それ以外での区域での開業を促す。多数区域で開業するのであれば、在宅医療などをやってもらいたいということ。開業制限ではない、という点に気を付けて議論してもらいたい」と求めた。

 厚労省は、2019年3月末までに、「外来医師偏在指標」や「外来医師多数区域」の考え方などを盛り込んだガイドラインを策定。それを基に都道府県は、外来医療に関する医療計画を2019年度中に策定。2020年度以降、「外来医師多数区域」で開業する診療所に新ルールを適用する。

 「外来医療機能の可視化」を通じた偏在対策は、今年の通常国会で成立した改正医療法・医師法に盛り込まれた。26日の分科会では、「外来医師偏在指標」の精緻化を求める声などが挙がったが、基本的な考え方に異論は出なかった。(2019.1.08)

  新規開業のお知らせ。 

ぺルル女性クリニック(西区)、が新規開業いたしました。(2019.01.05) 

Gria CO.LTD.新北海道 医療

E-mail gria@plum.plala.or.jp