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2019年度7月-、トピックス・ ニュース

   


 

 

保険適用を受け、がんゲノム医療、34施設追加

厚生労働省は13日、がん細胞の遺伝子を網羅的に調べて患者ごとに最適な治療法を探る「がんゲノム医療」の遺伝子検査や分析ができる拠点病院を新たに34施設選んだと発表した。厚労相が近く指定する。

 公募には95の医療機関が申請。厚労省の検討会が遺伝子検査の実績や人員体制、地域性などを評価して選んだ。がんゲノム医療は、患者のがん細胞の遺伝子情報を解析。そのデータを元に「エキスパートパネル」と呼ばれる専門家チームで議論し、患者に合った治療法を分析する。

 こうした分析ができる施設は、国立がん研究センター中央病院(東京)など11カ所の中核拠点病院に限られていた。今年6月にゲノム医療の遺伝子検査システムが公的医療保険の適用となり、多くの分析に対応できるように新たに拠点病院の選定を進めていた。

 34病院

 北海道がんセンター▽弘前大▽山形大▽筑波大▽埼玉県立がんセンター▽埼玉医科大国際医療センター▽千葉県がんセンター▽がん研究会有明病院▽東京都立駒込病院▽東京医科歯科大▽国立成育医療研究センター▽神奈川県立がんセンター▽東海大▽聖マリアンナ医科大▽新潟大▽信州大▽富山大▽金沢大▽県立静岡がんセンター▽愛知県がんセンター▽三重大▽大阪国際がんセンター▽近畿大▽大阪市立総合医療センター▽兵庫県立がんセンター▽神戸大▽兵庫医科大▽広島大▽香川大▽四国がんセンター▽久留米大▽九州がんセンター▽長崎大▽鹿児島大

 すでに指定されている中核拠点病院

 北海道大▽東北大▽国立がん研究センター東病院▽慶応大▽東京大▽国立がん研究センター中央病院▽名古屋大▽京都大▽大阪大▽岡山大▽九州大(2019.09.22)



 
 

微弱電波で痛みや被ばくがない乳がん検査 神戸大開発

痛みがなく、被曝(ひばく)しない乳がん検査の新手法を開発する神戸大学発ベンチャー企業のIntegral Geometry Scienceが、凸版印刷などから総額約20億円を調達した。
従来のマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)のような痛みや被ばくのリスクがない乳がんの検査装置を開発したと、神戸大の木村建次郎教授(応用物理学)らが13日、発表した。微弱な電波を患部に当てることで乳がんの立体構造をモニターに画像化する。
木村氏らの研究チームは、マイクロ波が物体に跳ね返った後の波動を解析するための方程式を導き、それを解くことで可視化に成功した。日欧中9カ国で、「散乱の逆問題の解法と画像化」として特許を取得している。この技術は、乳がん検査などの医療画像だけではなく、資源探査や老朽化するインフラ構造物の計測、遺跡探査の分野などでの可視化にも応用可能だという。
開発した新手法は「マイクロ波マンモグラフィー」と呼ばれる。マイクロ波は、乳房のほとんどを占める脂肪や乳腺を通過するため乳がん検査に適している。しかし、がんに跳ね返った後の波動からがんの位置を計算して可視化するのが難しく、実用化されていなかった。マイクロ波を利用した乳がん検査装置の原理的な壁を打ち破ったのが、神戸大学数理・データサイエンスセンター教授でIntegral Geometry Science 最高戦略企画責任者(CSO)の木村建次郎氏だ。
乳腺組織の密度が高い「高濃度乳房」での見落としも抑えられ、乳がん患者が増加傾向にある中、早期発見・治療につながる新たな技術として期待されそうだ。
開発した装置は、がん細胞に微弱な電波(マイクロ波)を10分ほど照射し、反射した電波を検知して乳がんの立体構造を画像化する仕組み。(2019.09.22)

   

日本製紙勇払診療所 12月20日で廃止

日本製紙(東京)は、北海道事業所勇払事業所(苫小牧市勇払)に併設する診療所について、12月20日で診療を終了することを決めた。来年1月に廃止の手続きを取る方針。同月、事業所の洋紙製造を停止することなどを踏まえた。事業所の従業員のほか、勇払地区の唯一の診療所として地域住民も受診しており、影響を懸念する声も上がっている。 同事業所などによると、勇払診療所は無床で医師1人が内科の外来診療を行っている。患者は勇払地区の住民も少なくなく、従業員と合わせて月に180人程度が利用しているという。(2019.09.15)





 
  新規開業のお知らせ。 
 あらきこどもクリニック(手稲区)、ゆう内科消化器クリニック(豊平区)、はた皮膚科スキンケアクリニック(豊平区)が、新規開業、いたしました。
(2019.09.15)
   

腎臓移植、パキスタン渡航例の報道後仲介業者のサイト停止

違法な臓器売買が問題となっているパキスタンで、少なくとも4人の日本人が腎臓移植を受けていた問題で、移植を仲介した東京の業者のウェブサイトが公開を停止したことが5日、分かった。
8月にこの問題が報道された後、閲覧できなくなった。業者は共同通信の取材に「取材はお断りさせていただきたい」と答え、今後も仲介を続けるかどうかは明らかにしていない。厚生労働省は情報を集めて対応を検討している。
この業者は「海外移植アドバイザー」と称し、中国やフィリピンなどで400人以上の患者をサポートしたとウェブサイトで宣伝。腎臓のほかに、心臓や肝臓の移植もできるとしていた。(2019.09.10)

   

池江璃花子、インカレ応援3日間皆勤賞

白血病で闘病中の池江璃花子(19=日大1年)は、大会最終日のこの日も会場で応援し、3日間皆勤賞となった。
前日は、男子100メートルバタフライで、7月のユニバーシアード金メダルの同級生、石川慎之助が、51秒11の学生新で初優勝。「璃花子の帰りを待っている間にタイムを出せてうれしい」との優勝インタビューを聞いて、涙を流した。最終日はチームの総合優勝を見届け、うれし涙を流したい。(2019.09.09)

   

国内初、埼玉医大で感触伝える新世代の手術支援ロボット導入

埼玉医大国際医療センター(埼玉県日高市)は4日、新世代の内視鏡手術支援ロボットを、日本で初めて導入したと発表した。遠隔操作する医師に、手術器具が患部に触れた感覚を伝える先進的な機能を持ち、これまで大腸の腹腔鏡手術を10件実施したという。
同センターによると、導入したのは米企業が販売する「センハンス・デジタル・ラパロスコピー・システム」1台(約2億円)。アームに圧力を感知するセンサーがあり、執刀医はコントローラーを通じて、患部に触った時の硬さや、糸で縫合する強さが感触で分かるという。
これまでは「ダビンチ・サージカル・システム」が世界で唯一の臨床用手術支援ロボットだったが、今回のシステムは第2の臨床用手術ロボットとなる。
ダビンチは、臓器などに接触する手術器具の先まで一体化したシステムのため、改良のたびに新規システムを購入しなければならないほか、手術時に臓器などに触れる触覚がないなどのデメリットがあった。
センハンスは、すでに使用されている医療機器との互換性があり、従来の腹腔(ふくくう)鏡で使用している器具の使用が可能▽感触を伝えるセンサーがアームに付いており、精緻な縫合や触診が可能―などの特徴がある。これまでの腹腔鏡手術をデジタル化して、より安全に行うことができるという。(2019.09.06)  手術支援ロボットダ・ヴィンチ

   

道議会喫煙所、JTは寄贈まで 維持管理は議会負担

来年1月完成予定の新しい道議会庁舎への喫煙所の設置問題を巡り、道議会最大会派の自民党・道民会議(53人)執行部は3日の議員総会で、喫煙所寄贈を道議会に打診している日本たばこ産業(JT)北海道支社から聞き取った説明内容を報告した。JTは喫煙所設置の初期費用は基本的に全額負担するが、電気代や修理代といった維持管理費に加え、撤去費用など設置後の費用は道議会の「自己負担が大原則」になると答えたという。
報告によると、JTからの聞き取りは8月27日。自民会派内の喫煙所設置派は、税金を使っての喫煙所設置に難色を示す鈴木直道知事の意向を踏まえ、JTの寄贈で活路を見いだそうとしたが、維持管理は原則として公費支出を求められた形だ。(2019.09.06)

 

iPS細胞から作製の角膜、大阪大が世界初移植

阪大の西田幸二教授(眼科学)のチームは29日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製したシート状の角膜組織を、重度の疾患でほとんど目が見えない40代の女性患者に移植する世界初の臨床研究を7月に実施したと発表した。チームによると、視力は眼鏡などを使えば日常生活に支障のない程度に改善し、拒絶反応などの問題は起きていないという。
角膜疾患は亡くなった人からの提供角膜による治療が一般的だが、提供を待つ患者は全国で約1600人。慢性的に不足しており、今回の手法を5年後をめどに実用化し、補完的な治療法にしたいとしている。年内に2例目、来年も2例の実施を予定している。(2019.09.02)

 
   

びっくりドンキー全面禁煙に 

ファミリーレストラン「びっくりドンキー」を運営するアレフ(札幌)は10月1日から、直営店全店を店内で一切喫煙できない全面禁煙にする方針を固めた。フランチャイズ(FC)加盟店全店でも12月1日から、全面禁煙または専用ブースでのみ喫煙できる全席禁煙にする。飲食店など多くの人が集まる施設内を原則禁煙とする改正健康増進法が2020年4月に全面施行されることに対応。家族客の取り込みや従業員の労働環境改善にもつなげる。
びっくりドンキーは全国で322店舗(4月1日現在)を展開。このうち直営店は117店舗で、7割近い店舗が時間帯を区切ったり喫煙ブースを設けたりして分煙にしている。ただ、ブースから出てきた後の喫煙者のにおいが気になるといった声も多いほか、直営店で働く約7千人の従業員のうち3割が未成年であるなど受動喫煙の影響も考慮したという。事業所内も全面禁煙にする(2019.09.01)

   

「iPS細胞」山中教授、北海道マラソン完走  

2012年のノーベル医学生理学賞受賞者で、京都大iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授(56)が25日、北海道マラソン2019のフルマラソンにチャリティーランナーとして初出場し、3時間36分36秒で完走した。
山中教授は今回、一定額以上を寄付した人が参加を認められる胆振東部地震の被災地特別支援枠で出場。今年の4度目のフルマラソン挑戦だった。(2019.08.27)

   

せたなでロケ日本初の女性医師「荻野吟子の生涯」  

明治時代、旧瀬棚村で開業した日本初の女性医師荻野吟子(1851~1913年)を描き、町内でロケを行った映画「一粒の麦 荻野吟子の生涯」が完成し、10月3日に町民ふれあいプラザで先行上映会が開かれる。
映画は現代ぷろだくしょん(東京)が製作。社会派で知られる山田火砂子監督が手がけ、若村麻由美さん、山本耕史さん、柄本明さんらが出演している。今年5月に三本杉岩周辺で撮影を行った。公開は10月26日、道内では12月6日を予定している。これに先立ち、町の実行委が先行上映会を企画した。(2019.08.26)



 
  新規開業のお知らせ。 
 はらだ腎泌尿器科クリニック(中央区)、春光腎クリニック(旭川)が、新規開業、いたしました。
(2019.08.26)
 

とくち内科胃腸科ファミリークリニック(栗山)無期限休止のお知らせ

無期限休診のお知らせ
とくち内科胃腸科ファミリークリニックは、2019年6月末をもって診療を休止し、7月より無期限休診とさせて頂きます。 患者様におかれましては、ご不便をお掛けし申し訳御座いませんが、何卒ご了承くださいませ。 診療再開の際には、当ホームページにて告知させて頂きます。宜しくお願い申し上げます。(2019.08.26) 

   

函館の福祉施設運営医療法人 負債11億円で破産

函館市の医療法人社団善智寿会(平原哲也理事長)が函館地裁に破産を申請し、16日に破産手続きの開始決定を受けた。東京商工リサーチ道支社によると、負債総額は約11億3000万円。
1991年に内科診療所として開業し、2002年に法人化。昨年4月に函館市の委託で高齢者施設や交流センターなどで作る福祉コミュニティエリア「コンテ日吉」を開設したが、設備投資に伴う借入金が経営を圧迫。当時の理事長が突然辞任するなどして事業継続が困難となり、今年4月10日までに事業を停止していた。コンテ日吉は社会福祉法人などが運営を継続している(2019.08.24)



 

常勤医不在の天売診療所 看護師も退職へ

羽幌町の道立天売診療所の女性看護師が9月30日付で退職することが20日、分かった。21日から常勤看護師が不在となり、道は常勤できる看護師の確保を急いでいる。

 道地域医療課によると、同診療所は天売島で唯一の医療機関だが、今年4月から常勤医が不在となり、道立羽幌病院が月2回、北海道地域医療振興財団(札幌)が月1回、代診の医師を派遣してきた。

 今後は医師の派遣時に北海道看護協会北海道ナースセンター(札幌)を通じて看護師を派遣するという。(2019.08.24)

 
 


がん治療に第5の道 住友重機・ローム・楽天が競う

がん細胞に薬剤で目印をつけて放射線や光で破壊する新しいがん治療法が2020年にも始まる。周囲の組織へ浸潤したり再発した治療の難しいがんへの効果が期待される。治療に使う装置や薬の開発では住友重機械工業のほか、ロームや楽天など異色の顔ぶれが並ぶ。普及に向けてコスト面の課題は残るが、医療界に新しい潮流を生みそうだ。
放射線と薬剤を組み合わせ体へのダメージが小さく高い効果が期待される。がん治療では手術や従来の放射線、抗がん剤、免疫療法に続く「第5の治療法」ともいわれる。
20年にも一般患者への治療が始まるのは、BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)と呼ぶ放射線治療だ。従来の放射線治療と違い、正常細胞をほとんど傷つけず、照射回数が1回で済む。正常な組織との境界がはっきりしない病巣にも使える可能性が高く、PET検査と併用して治療前に効果を予測できる。
ホウ素化合物を含む薬を患者に与え、がん細胞に取り込ませる。その目印めがけて中性子を衝突させ核反応を起こしがん細胞のDNAを壊す。治療は1回40分ほど。正常な細胞はホウ素化合物をほとんど取り込まない。
住友重機がBNCTの治療装置を、ステラケミファ子会社のステラファーマ(大阪市)が薬剤を開発している。喉や舌といった頭頸(とうけい)部のがんへの臨床試験(治験)をこのほど終えた。国の承認の審査期間を6カ月に短縮する「先駆け審査指定制度」の対象に選ばれ、当局への申請を経て20年にも承認される見通しだ。
まずは進行した頭頸部のがん患者などが対象で、治験では約70%の患者でがんが縮小した。住友重機の装置を導入し、治験に参加した総合南東北病院(福島県郡山市)が20年度の治療開始を目指す。
BNCTを巡っては現在、国内で複数施設が建設されている。中性子を従来主力だった原子炉ではなく加速器でつくることに成功した。装置を病院に設置できるまで小型化できたのが追い風だ。
住友重機を追い日立製作所三菱重工業も装置を開発している。日立は米子会社で開発した加速器を国立がん研究センター中央病院に納入した。
課題はコストだ。BNCT施設の建設には50億~70億円と陽子線を使うがん治療施設と同程度の費用がかかる。これを20億円程度に下げる技術をロームが出資する福島SiC応用技研(福島県楢葉町)が開発中だ。
課題はコストだ。BNCT施設の建設には50億~70億円と陽子線を使うがん治療施設と同程度の費用がかかる。これを20億円程度に下げる技術をロームが出資する福島SiC応用技研(福島県楢葉町)が開発中だ。
放射線治療は抗がん剤などに比べ患者への負担が少なく、市場は拡大傾向にある。米調査会社グランドビューリサーチは放射線治療関連の市場が16年の57億ドル(6100億円)が25年には101億ドルになると予測する。
楽天会長兼社長の三木谷浩史氏が会長を務める楽天メディカル(米カリフォルニア州)は光免疫療法と呼ぶ治療法を開発中だ。治療の仕組みや対象疾患はBNCTに近い。最終段階の治験が国内外で21年に終了する予定だ。先駆け審査指定制度の対象にも選ばれ、治験が順調に進めば22~23年ごろの承認が見込まれる。
楽天メディカルの前身企業は三木谷氏が個人で167億円を出資し、筆頭株主となった米スタートアップで、今は楽天本体の持ち分法適用会社だ。日本のほか米国などでも事業化を進め、薬と治療装置を手掛ける。(2019.08.19)

 
 


 

礼文町国民健康保険船泊診療所、50年ぶりの地元礼文島出身の医師になるまで

礼文町は日本最北端の島として、稚内西方59kmの日本海上に位置する人口約2500人の島。65歳以上の高齢者が36%を占め、遠からぬ将来の日本の超高齢社会を先取りするようだ。。医療機関は無床道立診療所が1つ、有床町立診療所が1つ。主軸となるのは常勤医師1名、ベッド数19床の北海道礼文町国民健康保険船泊診療所だ。
北海道礼文町国民健康保険船泊診療所所長・升田鉄三(ますだてつぞう)氏は礼文島出身。医学部卒業後外科を中心に研修し、1986年に着任した。地域完結型の医療を目標に、患者が愛着ある地域で生涯を終えられるよう離島医療を支えている。本来ならば今年定年退職。しかし自身も病を患いながら、病苦を感じさせないくらい穏やかにそして地道に根気よく、現在も地域医療を支え続けている。(2019.08.19)

   

池江璃花子へ、表彰台3選手の粋なエール

 
世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)の競泳第2日は22日、女子100メートルバタフライ決勝で行われた。表彰式でメダルを獲得した3選手が白血病により闘病中の池江璃花子(ルネサンス)に向け、手のひらにメッセージを書いてエールを送る感動の一幕があった。海外メディアも「感動的ジェスチャーだ」などと反響が広がっている。

 感動の表彰式となった。激闘を繰り広げた3人が台に上がる。メダルを提げた面々に対し、カメラが近寄るとそろって両手をかざした。優勝したマーガレット・マクニール(カナダ)を筆頭に、池江の最強のライバルで2位に入ったサラ・ショーストロム(スウェーデン)、3位のエマ・マキーオン(オーストラリア)、それぞれの手のひらにこう書かれていた。

「Rikako」「」「NEVER」「GIVE UP」「Ikee」「」(2019.07.23)

 



 

道医師会会長、禁煙要請へ 道議会喫煙所 知事ら3者に

     
 長瀬北海道医師会会長  村田憲俊自民党・道民会議議長  鈴木直道知事

来年1月完成の新しい道議会庁舎への喫煙所設置を巡る問題で、北海道医師会の長瀬清会長(80)が自民党・道民会議と村田憲俊議長、鈴木直道知事の3者に対し、新庁舎に喫煙所を設置せず完全禁煙とするよう申し入れることが19日分かった。25日に申し入れる。道医師会は自民党道連の有力な支持団体で、長瀬氏は知事の後援会副会長を務めており、今後の問題の行方を左右しそうだ。

 長瀬会長は日本禁煙推進医師歯科医師連盟の北海道支部長を務め、これまでも喫煙所設置に反対の立場を示してきたが、直接行動するのは今回が初めて。記者会見も予定している。申し入れでは、屋内の喫煙所について「どのような対策を講じても、受動喫煙の危害を周囲に与える」とし、道議会庁舎の全面禁煙を求める見通し。(2019.07.23)

   

札幌医大、脊髄損傷に対する再生医療等製品「ステミラック注」を用いた診療

 
札幌医科大学附属病院では、ニプロ株式会社と共同開発した再生医療等製品「ステミラック注(一般的名称:ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞)」を用いた脊髄損傷に対する診療について、5月13日(月)より治療の申込みを開始しています。
ステラミック注を用いた脊髄損傷の再生医療につきましては、下記をご覧ください。
●ステミラック注は、受傷後31日以内を目安に骨髄液採取を実施することが可能な受傷後間もない脊髄損傷の患者を対象として、厚生労働省より条件および期限付き薬事承認を得ています。したがって、それ以外の疾患は治療の対象とはなりません。
●ステミラック注は、脊髄損傷による神経機能のダメージ(運動麻痺や感覚麻痺など)を改善することが期待されます。しかし、効果には個人差があり、重症度によっても効果には差があります。
●投与を推奨されない併存症、合併症等が認められた場合には治療をお受けいただけない場合もございます。
●ステミラック注は、同時期に供給できる症例数に限りがございます。したがって、適応症例であっても治療をお受けいただけない場合があります。
●法令によって、全例受傷1年後までの市販後調査対象となります。そのため、「ステミラック注」投与の後、受傷6ヶ月までは札幌医科大学附属病院で指定した病院にて、入院もしくは外来でのリハビリテーション・機能評価を受けていただきます。
http://web.sapmed.ac.jp/hospital/topics/news/stemirac.html
「ステミラック注」とは?
ステミラック注は、患者さんの骨髄液に0.1%程度含まれる間葉系幹細胞を培養することによって製造する再生医療等製品です。使用する培養液中にはご自身の血清を用いるため、ステミラックの原材料は患者さんの骨髄液と血液になります。
この骨髄由来の間葉系幹細胞を、2〜3週間かけて、およそ1万倍(1億個)にまで培養します。その後、安全性試験、品質試験を経て、最終的に製品化いたします。投与は、末梢静脈内に60分程度かけて点滴静注を行います。
ステミラック注は、通常の保険診療の対象となります。また、高額療養費制度を受けることができます。(2019.07.21)

   

池江璃花子の願い叶えた母 病室での誕生日直前にお祝い届ける

《19歳になりました 治療中は生クリームが食べられないから、 家に帰ったら美味しい生クリームが乗ったケーキが食べたい》
そうツイートしたのは、競泳の池江璃花子選手(19)だ。今年2月に白血病であることを公表した彼女は、7月4日に病室で19歳の誕生日を迎えた。戦いの舞台への復活に向け、都内の病院で5カ月間もの無菌室での闘病生活を続けてきた池江。白血病は、治療のため食事についてもさまざまな制約がかかる。しかし、池江は6月2日にも公式ツイッターで10代の少女らしい食欲旺盛な願望を語っていた。そんな池江の病室に母・美由紀さんが現れたのは、誕生日前日の7月3日。以前から、熱心な教育で有名だった美由紀さん。娘に1歳で逆上がりをマスターさせるほどのスパルタ教育で知られ、幼少期から健康的な食事の管理を徹底してきたという。だがこの日、病室を訪れた美由紀さんはサングラスに白いパンツという明るいいでたち。手にはデパ地下グルメの袋を大量に持ち、キャリーケースを引いてやってきたのだ。美由紀さんは、この5カ月間、毎日のように池江選手の元に通っています。日用品や着替えなどを持ってきているほか、池江選手の好物をできるだけ用意してあげているそうです。今回も、誕生日の前日から大好きななお惣菜を用意してお祝いの準備をしていたようです。生クリームはお預けだが、母とのお惣菜誕生会で五輪での完全復活を誓ったことだろう。(2019.07.20)

 





 

マイナンバーカード、21年度から順次、お薬手帳や障害者手帳など一体化

政府はマイナンバーカードと、求人紹介や雇用保険の手続きでハローワークを利用するときに必要な「ハローワークカード」など各種証明書類を一体化する。障害者手帳や処方薬の履歴を記録する「お薬手帳」は2021年中にも統合する。マイナンバーカード1枚で様々な用途に使えるようにし、利便性向上とカードの普及につなげる。
政府は2021年3月から健康保険証として使えるようにし、22年度中に全国のほぼすべての医療機関が対応するようシステムの整備を支援する。21年分の確定申告からはカードを使って簡単に医療費控除の手続きもできるようにする。マイナンバーカードの交付実績は5月30日時点で約1702万枚にとどまる。政府が決定した対策には「22年度にほとんどの住民が保有していると想定する」と明記し、3年後をメドに1億枚以上を普及させる方針だ。

普及策の柱の一つが、健康保険証の代わりに医療関連のサービスで利用できるようにすることだ。保険証は日常的に利用する人が多いため、代用できれば普及が進むとみている。医療機関にはカードの読み取り端末が必要になるため、政府が支援する。オンラインで資格を確認するため、失効した保険証の不正利用などを防ぐ効果もある。

医療費控除の手続きも簡単にする。利用者はまず、確定申告する際に国税庁のサイトからマイナンバーカードで個人認証する。「医療費通知」のボタンを押すと、1年分の医療費の合計額がサイト上で一覧できるようにする。合計額が控除の適用基準を超えていた場合は、そのままサイト上で申告もできる。

政府の運営サイト「マイナポータル」で様々な医療情報も閲覧できる。21年3月からは特定健康診査(メタボ健診)の情報、同年10月からは過去の投薬履歴を見ることができるようにする。
ハローワークカードや教員免許状は22年度以降に一体化する。職業訓練を受ける人などが求職の際に利用する「ジョブ・カード」も同時期にマイナンバーカードで代用できるようにする。

お薬手帳は21年10月から、カードに搭載されたICチップで個人認証すればネット上で自分が過去に服薬した薬を確認できるようになる。複数の医療機関から薬を処方されても一括して管理することで二重投薬や薬の副作用を防ぐ。政府は手帳の取得を促しており、現在は薬局に手帳を持参して薬剤師らに記入してもらう必要がある。

政府は今年6月に21年3月から健康保険証の代用を可能にするなどのマイナンバーカードの普及策をまとめた。8月をメドに各種証明書類との一体化も盛り込んだ詳細な工程表をまとめる。政府はカードを紛失したり盗まれたりしても、ICチップは外部から読み取られる恐れがなく、パスワードなどが漏れない限り情報が外部に流出することはないと説明する。(2019.07.18)

   

米大統領、腎臓病対策強化を指示 在宅での透析、移植の増加を

トランプ米大統領は10日、重い腎臓病の人に対する臓器移植の促進や、在宅での人工透析を増やすよう連邦政府に指示する大統領令に署名した。治療時間などで患者の負担が大きく、費用も高い従来の通院型の血液透析を減らし、生活の質の向上や医療費の削減につなげるとしている。
米国の慢性腎不全患者は約3700万人。病状が悪化し透析が検討される末期腎不全患者は約73万人で、米メディアによると、このうち腎臓を移植したか在宅の腹膜透析を受けている人は計14%にとどまる。(2019.07.11)

   道議会、道議会庁舎禁煙求め住民監査請求
 
道議会の新庁舎に喫煙室を設けるかどうか意見が分かれている問題で、日本禁煙学会北海道支部は、新庁舎の敷地内を全面禁煙とするよう知事に求める住民監査請求を行いました。
来年1月に完成予定の道議会の新庁舎は、健康増進法の全面禁煙施設の対象に含まれていないとして、道議会では喫煙室を設け分煙にすべきだとする会派がある一方、喫煙室を設けることに慎重な会派もあり結論が出ていません。
こうした中、10日、医師らつくる禁煙団体「日本禁煙学会北海道支部」の松崎道幸支部長が、新庁舎に喫煙室を設けず全面禁煙とするよう鈴木知事に求める住民監査請求を行いました。
請求では、▽喫煙室の設置は受動喫煙につながり住民の健康を損ねるとしているほか、▽設置におよそ1000万円の費用がかかるといった試算を示し、道財政が厳しい中、無駄遣いをやめて道民の健康増進につながる施策に費用を回すべきだと指摘しています。
これについて松崎支部長は記者会見で、「喫煙所の設置は立法を司る議員としての行動としても法の精神にもとることだ。知事としての立場をはっきりと表明してほしい」と述べました。

【知事は】
これについて鈴木知事は道議会の特別委員会で、「道議会が法令に基づき適正に対処するものと考えている」と述べました。
そのうえで鈴木知事は、「道議会新庁舎の屋内全面禁煙などの取り組みの必要性については道議会内で検討されるべきと考えている」と述べるにとどめました。(2019.07.11)
   新道議会 吸っていいのは議員だけ 傍聴者は喫煙所なし
 
来年1月完成予定の新しい道議会庁舎(札幌市中央区)に、一般の傍聴者が利用する喫煙所は設置されないことが分かった。最大会派の自民党・道民会議(53人)は会派控室に議員用の喫煙所を設けると決めており、「議員特権」との批判が強まりそうだ。
新庁舎は来年6月ごろに利用を始める予定。地上6階、地下1階。道議会事務局によると、設計段階で会派控室は3、4階にあり、両階以外で喫煙スペースを想定していない。傍聴者は1階の玄関から入り、エレベーターで6階の傍聴席に移動するため、控室のある3、4階には立ち寄れない構造になっている。
自民会派は1日の議員総会で新庁舎への喫煙所設置を決定。第2会派の民主・道民連合(27人)は対応を検討している。他の3会派は全面禁煙を主張する。
自民会派の控室に喫煙所ができた場合、利用するのは議員か、議員の関係者に限られる。喫煙する会派幹部は「他会派の議員が来ても、吸わせない」と話す。
現庁舎には自民、民主両会派の控室に喫煙所があるほか、地下1階に傍聴者用の喫煙所がある。ただ、利用者の大半は道職員で「道庁本庁舎が建物内禁煙であることを考えると、廃止するのが当然だ」(道幹部)との声がある。(2019.07.11)


 
  新規開業のお知らせ。 
 まるやま在宅クリニック(中央区)、サンタさんこどもクリニック(帯広)が、新規開業、いわなみ在宅緩和ケアクリニック手稲区より令和元年7月移転開業いたしました。
(2019.07.11)
   

札幌臨床検査センター新本社、総投資額46億円で、道庁別館跡地に22年開設 

調剤薬局などを運営する(札臨検、札幌)は、4月に落札した道庁西18丁目別館跡地(札幌市中央区北3西18など)に2022年、新本社を開設する。建物の建設に約20億円を投じ、土地の取得費用とあわせた投資総額は46億円。患者の血液や尿などを分析、検査する臨床検査事業の新拠点に位置づける。用地の面積は4757・58平方メートルで、道から5月7日に引き渡された。現存する建物の解体工事を年内に始め、来春には新本社棟を着工する計画だ。用地の南側に5~6階建ての建物を建設し、北側は駐車場にする見通し。本社機能だけでなく、臨床検査の拠点も新本社棟に移す。同社は高齢化の進展で検査需要の拡大は続くとみており、桶谷満社長は「大きな病院が多い中央区にまとまった土地が欲しかった。拠点規模を拡大し、臨床検査事業の成長を続けたい」としている。道庁西18丁目別館の用地入札には札臨検のほか、ほくやく、NTT都市開発、東急不動産とコープさっぽろの連合、イオン北海道、日本グランデの5者が参加していた。札臨検は最低売却価格の2・7倍の26億円で落札した。(2019.07.11)





 
 

中国腎移植後の診療拒否裁判で考える応召義務 

  先日、医師の応召義務に関して興味深い判決が出された。
中国で腎移植手術を受けた患者が帰国後、フォローアップ治療のために浜松医科大学医学部附属病院を受診した際に病院側が診療を拒否した事案で、患者が不法行為と債務不履行の双方で損害賠償請求を行った訴訟である。この判決が2018年12月14日に静岡地方裁判所で出された。さらに、2019年5月16日には東京高等裁判所で控訴審の判決も下された。
静岡地裁も東京高裁も原告である患者の訴えは退けられた。浜松医大が行った診療拒否は、不法行為や債務不履行に当たらないという判決である。

事件の流れ

(1)2014年、慢性腎炎で「1年以内に透析導入が必要だ」との説明を受けた原告のA氏(60歳代)は、海外での腎移植のコーディネートをしているNPO法人に腎移植手術について相談した。結果、A氏はNPO法人に渡航費用や手術費用として1790万円を支払い、2015年1月、中国で腎移植手術を受け、手術は無事成功した。

(2)2015年2月に帰国したA氏はNPO法人の紹介によってB病院にしばらく通院。その後、自宅に近い浜松医大附属病院の紹介状を作成してもらい、2015年4月に同院の腎移植外来を受診した。紹介状には腎移植手術を受けた国・病院名や術後の症状経過などの詳細が記されておらず、浜松医大附属病院にて血液検査や尿検査を実施。担当医はその後の問診でA氏が中国で腎移植手術を受けたことを知った。

(3)国際移植学会は2008年に「臓器取引と移植ツーリズムに関するイスタンブール宣言」を行っている。A氏の担当医も同学会の会員で、浜松医大附属病院も同年に「中国において臓器売買(臓器ブローカー)の絡むような腎移植をした人に対しては、診察・診療を行わない」という申し合わせを作成している。こうしたことから担当医はA氏に、「海外で移植した患者の診療は内規で断っている」と告げた。

(4)A氏はやむを得ずB病院を再度受診することになり、現在はB病院の担当医の異動先である東京都内のC病院に通院している。A氏は浜松医大に対して、応召義務違反による不法行為と診療契約解除による債務不履行があったとして、約271万円の損害賠償請求を行った。
【民法651条】(委任の解除)
1 委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。
2 当事者の一方が相手方に不利な時期に委任の解除をしたときは、その当事者の一方は、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。
【医師法19条1項】
 診療に従事する医師は、診察治療の求があった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。
このように、医師法の応召義務違反によって民法上の不法行為が成立するかどうかは、診療を拒否する「正当な事由」があるかどうかが争点になる。また、民法で診療契約の解除による債務不履行が成立するかどうかは、「やむを得ない事由」があるかどうかが争点になる。

中国腎移植後の診療拒否裁判で裁判所はどう考えたか

 では、中国腎移植後の診療拒否裁判ではどのようなロジックで判決が下されたのだろうか。

 静岡地裁はまず、今回の診療拒否を「応召義務の対象となる場面ではない」と判断した。判決文には、「応召義務の対象となる『診察治療の求があった場合』とは、診療契約締結前に新規に患者が医師に対して診療開始を求めた場合を想定していると解するのが相当」と記載。A氏の診療申し込みは腎臓移植後の継続的フォローアップに関するもので、浜松医大は治療方針などを検討するために問診や各種検査を行ったのだから、既に診療契約は成立しており、その後の診療継続を求めた場面であるとした。

 つまり、そもそも医師法19条の場面ではなく、民法651条2項の委任(準委任)契約の解除の場面であるとしたのである。すると争点は、診療契約解除を正当化する「やむを得ない事由」の有無になる。静岡地裁では、「やむを得ない事由」があったかどうかを判断する材料として、(1)緊急性、(2)代替性、(3)病院の性質、(4)信頼関係形成の可能性、(5)契約成立から解除までの経過──を総合的に考慮すべきだとした。その上で、浜松医大の「申し合わせ」は公益性の高い大学病院としてイスタンブール宣言実現のために合理的な内容で、A氏の提供した情報からは「臓器売買の絡むような腎移植」に当たるとの疑いを払拭できなかったと認めた。また、A氏の症状から見た緊急診療の必要性、患者と医療機関との信頼関係(紹介状がずさんだったことなど)という見地から、診療契約解除には「やむを得ない事由」があったと認定。原告の請求を棄却した。

 一方、東京高裁は今回の場面を医師法19条の問題とした。正確には、応召義務の適用場面か否かという判断はしておらず、応召義務の適用場面であれ、民法651条2項の委任(準委任)契約解除の場面であれ、損害賠償責任が発生するかを検討するなら医師法19条の「正当な事由」の有無を考えればよいとしたのである。

 その上で、他の医療機関に通院できる(緊急性がない)ことや、イスタンブール宣言に基づいた浜松医大の「申し合わせ」が合理的なものだから「正当な事由があった」と判断。委任契約の解除についても「やむを得ない事由」があったとして、控訴を棄却した。
今回の事例から分かるのは、中国で腎移植手術を受けた患者のフォローアップに関しては、他に診療できる医療機関が存在し、病院に学会の宣言に基づく申し合わせがあれば、診療拒否の「正当な事由」「やむを得ない事由」になるということである。(2019.07.05)

 

札幌清田区の札幌南徳洲会病院(旧 青洲病院)が移転新築へ、 


清田区の札幌南徳洲会病院(鈴木隆夫理事長、四十坊克也院長・88床)は、理念に掲げる「ホスピスのこころを大切にする病院」の実現と、高齢者医療の充実による地域包括ケアの中核を目指し、同区平岡5条1丁目への移転新築を決めた。すでに基本設計をまとめており、2021年6月の完成を予定している。新病院は、RC造3階建て延べ約6800平方メートルで、1階に外来機能や救急治療室、2階にリハビリ室と透析室、内科病棟を設置。3階には全国でも珍しい2ユニットの緩和ケア病棟を設置する。高齢者の合併症等を踏まえたチーム医療を促進するため、多職種コミュニケーションの場を中央に集約。回遊廊下など、認知症患者のケアを念頭に置いた機能的なレイアウトを採用する。隣接地には、地域緩和ケアセンターの新設も構想している。誰でも立ち寄れ、気軽に病気等を相談できる窓口やデイホスピス提供機能など、新たな試みを行う。また、自然を最大限に活用した設計とし、地域包括ケアシステムの拠点として活用するサロンの「シュヴァービングカフェ」は、ピアノ演奏やアート、自然との融合による癒しの空間を演出し、多くの人が集まる場所とする。病室はサンルームを備え、自然を眺めることでやすらぎを提供するなど、ケアに広がりを持たせる。(2019.07.05)

 
 



糖尿病性腎症、札医大で研究21年度にも治験、骨髄幹細胞で治療、腎不全の進行抑え透析防ぐ! 

札幌医科大と再生医療ベンチャー企業のミネルヴァメディカ(札幌)が、糖尿病で腎臓の機能が低下する糖尿病性腎症を、患者自身の骨髄にある「間葉系幹(かんようけいかん)細胞」で治療する、北海道発の再生医療の共同研究に取り組んでいる。既に動物実験で腎不全の進行を抑える効果を確認した。再生医療等製品として国の製造販売承認の取得を目指し、2021年度にも患者による医師主導治験を始める計画だ。
腎臓の機能障害は糖尿病の3大合併症の一つ。糖尿病の国民は増え続け、推計では1千万人以上。糖尿病性腎症も増えている。将来、再生医療等製品として実用化されれば、腎臓が働かなくなった腎不全で透析治療を受けている全国約33万人の患者の4割を占める糖尿病性腎症の患者が、透析になるのを防いだり、透析の開始時期を遅らせる効果が期待できるという。
共同研究に取り組んでいるのは、同大医学部の藤宮峯子教授(解剖学第二講座)と、企業など道内4者の出資で設立された同社の河南(かわみなみ)雅成社長ら。
骨髄間葉系幹細胞は、骨髄から血流に乗って全身を巡り、必要に応じて活性化し、傷ついた全身の臓器の修復などを担う自己治癒力がある。藤宮教授はこれに注目し、幹細胞を用いた再生医療による糖尿病合併症の治療法を長年研究している。腎症の治療法の研究開発は12年に着手し、17年からは同社と共同で進めている。
患者自身の幹細胞を培養して体内に戻すため「拒絶反応はなく、安全性は高い」と藤宮教授。
ラットなどの動物実験では、シートを貼りつけた腎臓で血液中の老廃物をろ過する糸球体などが再生し、腎機能の低下を防ぐことが確認された。治療を受けたラットは、受けなかったラットに比べ、腎不全の進行が抑えられ、生存率が高かった。
計画によると、本年度中に、治験の前段階として行っている動物による安全性確認などの試験を全て終え、患者で安全性や有効性を確認し承認に向けてデータを収集する医師主導治験の準備を目指す。治験は21年度にも始める。
藤宮教授は「糖尿病で腎不全になると、治療薬がなく、透析か腎臓移植しか選択肢がない。これを再生医療で手助けしたい。時間はかかるが、一歩ずつ慎重に、かつ全力で進めたい。患者さんも決して諦めず、待っていてほしい」と話す。河南社長は「早期承認を目指している。この新たな再生医療の技術を、北海道から日本中に、そして世界へと広めたい」と語った。(2019.07.05)

 
   

池江璃花子、日大―中大対抗大会パンフに登場「私も頑張ります」

白血病と闘う競泳女子の池江璃花子(18)=ルネサンス=が、29日に東京辰巳国際水泳場で行われた日大―中大対抗大会のパンフレットに直筆メッセージを寄せた。4月に日大に入学した池江は笑顔の写真とともに「出場できない事はとても残念ですが、皆様のご健闘をお祈りします。私も頑張ります!」と記した。
(2019.07.02

 

道議会新庁舎で 会派の部屋に喫煙所決定!
 議会自民党・道民会議は1日、喫煙する議員が押し切る形で新庁舎の会派の部屋に喫煙所設置を決めた。1日の改正健康増進法施行に合わせて、隣県の青森県議会が喫煙室を廃止するなど禁煙の動きが広まる中、最大会派は「分煙を徹底するため喫煙所が必要」との姿勢を崩さなかった。たばこの害への意識の低さが、浮き彫りとなった格好だ。「会長一任」「異議なし」―。自民会派の議員総会は、十分な議論がされないまま幕を閉じた。終了後、反対する道議が佐々木俊雄議員会長に「会派見解をまとめないと、地元に説明がつかない」と詰め寄る場面もあった。
自民会派で喫煙する議員は約4割で、佐々木会長ら有力議員も多い。佐々木氏は「議会は法律の対象外」と強調。今回の改正法で行政機関が禁煙となる中、議会庁舎は議決機関として規制対象ではない。ただ、他の公共施設と同様、一般の傍聴者や職員も出入りしているのが実情だ。
道内では、行政機関に該当しないものの、札幌高裁などの裁判所施設全34カ所が1日から全面禁煙になった。
1日の改正健康増進法一部施行で全国の行政機関が敷地内禁煙になる中、自民会派では現庁舎に引き続き、新庁舎でも喫煙が可能になる。
(2019.07.02)  

Gria CO.LTD.新北海道 医療

E-mail gria@plum.plala.or.jp